以前、「自転車工具の話」で
2本止めピラーの工具について記事をアップしましたが、
http://blogs.yahoo.co.jp/corsa2003sp/5918544.html
その記事を見ていただいた方から
   「カンパの2本止めピラーの仕様の違いを教えて」
       と、ご連絡をいただきました。

コルサも全て判っているという自信はありませんが、知っている範囲でお答えしたいと思います。
勘違いもあるかもしれませんが、もし、その際はご指摘いただければ幸いです。


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とりあえず、今回用意できたサンプルはこれだけです。
右から左へ
①ケイリン(カンパが日本の競輪向けに一時、作った物)
②レコード(当時のカンパではスタンダード?だが高価だった)
③スーパーレゲロ(軽量版)
④スーパーレコード(最高級バージョン)
になります。この他に2本止めでグランスポーツ(普及版)もありましたが手持ちが見つかりませんでした。

ちなみに各モデルにより箱の色が違い、それぞれ箱の色は、下記の通りです。
スーパーレコードは青色
レコード、スーパーレゲロは黄色
ケイリンはレコードと同じ黄色ですが「KEIRIN NJS」のステッカー(白地に青色の文字)が
箱に貼ってあるものもありました。
グランスポーツは緑色の箱に入っていました。

それでは、各モデルの違い、1番目のポイントです。
上の画像を見ていただくと、すぐ、お気づきになると思いますが、
まず、ポスト部のミゾの有無ですね。
このミゾは左端のスーパーレコードにしかありません。


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2番目のポイントは上部のワイヤーベースを押さえる金具です。
画像の左がレコード、右がスーパーレゲロ、スーパーレコードそしてケイリンもこのタイプです。
良く見ていただくと左のレコードの物に比べて右の物はスマートに仕上げられているのが、
お判りになるかと思います。
材質は両方ともスチール製で、両方のタイプとも前後、別々の(前後で形状が違う)
部品になります(違いは、このあとで説明します)。


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ここで、少し話がそれますがワイヤーベースを押さえる部品の違いについてです。
画像の右側上下のベース受けは、無視して左の押さえの部品を、ご覧ください。
上の方がピラーの前方、下の部品がピラーの後方にくるのが正しいセットの位置です。


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3番目のポイントはサドルベース受け金具の材質の違いです。
左の上下がレコードでスチール製、右の上下がアルミ製でスーパーレゲロ、スーパーレコード
そしてケイリンに、このアルミ製が使われています。
ちなみに、この部品も左右で形状が違います。「カット」が入っているのが、お判りになりますか?
このカットの部分が、左右、それぞれ前方に来るのが正しいセットの方向です。


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4番目のポイントはナットの形状です。
右がレコード、左がスーパーレゲロ、スーパーレコード、ケイリンのタイプです。
後者の方がテーパー状にえぐられて軽量?になっているようです。
ただし、後期のレコードは、ほとんど、この軽量タイプになっていたようです。

ちなみに、この軽量タイプのナットはレコードの物を後から加工したものではないようです。
というのは、うちにあるスーパーレコードのナットの片側は、ちゃんとテーパーにえぐられていますが
片側はただの「切りっぱなし」のパイプになっているものがあります(切りっぱなしの断面がレコードの物とは形状が違う)。
多分、片側だけ機械加工を忘れたのでしょう(カンパらしいといえばカンパらしい)

ナットの話が出たついでにボルトの件ですが、カンパの有名な(超豪華版、通称、銀表紙。72年頃?)
カタログ「No.17」の部品表を見ると
レコードのボルトの品番とスーパーレコードのボルトの品番が違っています。
品番が違うということは当然、販売された製品にも違う物がそれぞれセットされていたと思われますが、
うちにある2本のスーパーレコードピラーのボルトにレコードとの違いは見つけられません。
もしかしたら、ごく初期は専用のボルト(チタン製?)が用意されていたものの途中でレコードと同じ物になったのかもしれません。


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5番目のポイントは受け金具の支点の部分の加工です。
右がレコード(ケイリンも同じ)で穴明加工なし。
左がスーパーレゲロ、スーパーレコードですが、こんな部分にも軽量化の為の
穴明加工が施されています。


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6番目のポイントは一番気が付きにくいでしょうか?ポスト部、上部の仕上げです。
左のスーパーレゲロ(スーパーレコードも同じように)の上部がわずかに面取りというか
テーパー状に加工されているのが、お判りになるでしょうか?
こうなると軽量化なのか、高級感の演出なのか微妙なところですね?



こうやって比べてみるとスーパーレゲロ及びスーパーレコードが細かいところで軽量化及び高級感を演出し差別化?を、はかっている事がわかります。
その点、昔、憧れていたレコードはサドル受け、ベースをおさえる部品ともスチール製と以外に安い作り?で、がっかりさせられます(笑)

スーパーレコードが、こまごまと軽量化をはかっている割にボルト、ナット類がスチール製でチタンやアルミ(サカエの製品のように)を使っていないことに少し残念な感じもしますが(スーパーレコード全般に言えることですが)、結果的には信頼性が高かったでしょうからメカニックなどの立場とすれば歓迎されたのではないでしょうか。

※今回は、普通に手に入れられるか、良く目にするタイプの簡単な仕様の違いについて書いてみました。
今回、書いた以外にも、もっと古い物もありますし年式によって刻印の違いなどもあります。その他、ポスト部のロングとショートなどの違いもありました。