数年前に豊橋市内の自転車店に古いデローザがあるという話を聞きました。
そこは、大きな自転車屋さんですが、サイクリング車や高級スポーツ車には力を
入れてはおらずノーマーク?でした。
早速、偵察に行くと80年代後半と思われる新車のデローサがありました。
コルサの欲しいデローサは80年代初期あたりまででしたので、そのままになっていました。
(そのお店は80年代後半、高級車や高級パーツを仕入れてみたものの売れずに残っていたらしい)
昨年末、その話を名古屋の知人にするとロード好き(特にデローサ、カンパ大好き)の彼は直ぐに
見に行くといいます。
案内すると彼にフレームサイズはぴったり、部品構成も彼の持っていない年式のカンパという事で、
そのデローサが欲しくなってしまったようです。
いずれにしても資金がないので、その日は帰ってきました。
結局、一ヵ月後、彼は何とか金策して購入資金を捻出(一部は借金らしいが 笑)。
今回、めでたく、ご購入となりました。


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※ブログ容量確保の為、画像を削除しました※

DE ROSA 「デローサ プロフェッショナルC」というモデルです。
当時の輸入元は(F.E.T極東)で定価は50万円!!でした。
カンパの部品は1987年頃の物のようです。サドルの製造刻印も87年でした。
ということで、年式は1987年としておきます。
フレーム、フォークは、もちろんスチールでコロンバス SLXというパイプで組まれています。
メインコンポはカンパニョロ Cレコードになります。
「プロフェッショナルC」としては、初期のモデルですね。
この後、フレームの塗装パターンや部品構成がが若干変わります(値段も91年頃には58万円でした)。


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この頃のヘッドマークは、こんなシンプルなタイプです。


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以前の物と違いフォーククラウンも、この頃は、こんな形になっています。
ちゃんとデローサの刻印が入っています。


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シートステイのフタの刻印は、こんな感じです。


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フォークエンドのリヤはカンパのショートロードエンドでしたが
フロントだけは、なぜか「DE ROSA ITALY」刻印入りのオリジナルエンドです。


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デローサというとBB下のハートマーク型の肉抜きが有名ですが、この頃のBB下側はこんな感じです。
デローサ オリジナルなのか他のビルダーも使っていたものなのかは不明です。
リヤ側に補強(フィン状)の物が付いていてシートステイブリッジパイプは省略されています。
よく見ると、「46」の刻印が見えます。この年の製造ナンバーでしょうか?


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パーツの刻印は、ステムだけでした。
70年代後半のデローサならステム、ブレーキレバー、シートピラー、ギヤ板などに刻印が
入っていた物ですが。(このモデルのピラーはエアロタイプで刻印しにくいですね)
ステムはチネリの「1/A」タイプです。この頃すでに「レコード」に続く新型「X/A」も
出ていたのですが以外にもチネリの古い形の物が付いています。
ちなみに、90年頃のプロフェッショナルCは「3TTT」にメーカーが変わっています。


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RDは通称、C RECORD(Cレコード)です。
1985年のカンパのカタログを見ると「RECORD corsa group」と書かれています。
このCレコRDは2型になります。
最初期はダブルテンションでしたが、この2型はシングルテンションに変わっています。
ダブルかシングルかは、この角度からは、ほとんど判りません。
ただ、ダブルの調整ネジはマイナスネジだったようです。


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好みが別れるデルタブレーキです。これも2型ですね。
1型は何らかの問題があったようで販売後、回収されています。
(一部は販売されてしまった)
画像のタイプが正式に?販売された最初の型のようです。


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タイヤはビットリアが付いています。
コルサCX「CORSA CX SQUADRE PROF」は当時の定価11000円です(1本)
さすがに、20年も経っていますから使えません。これは保管ですね。


※ブログ容量確保の為、画像を削除しました※
リムはアンブロッシオ メタモフォーシスでこれも当時1ペア、32000円という超高級品でした。
この頃、デローサで組まれたホイールには(DE ROSA CORSE)の文字がある右端のステッカーが
貼られています。
ちなみに組み方は前後とも、俗に言う?「イタリア組み」の完全に逆でした。


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先に部品の刻印はステムだけだったと書きましたが
シリカのポンプにも刻印がありました。


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ボトルにも、もちろんマークがありました。
裏表?で若干デザインが違うんですね。


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バーテープ?は当時の高級車に流行していた「ALMARC」です。
革製で、いかにも高級そうで高そうです。



このデローサを手に入れたT君は、未使用車とはいえ20年も経っていますから
しばらくオーバーホールと磨きに忙しいことでしょう。