先日、入手した片倉シルク ピスト R1-R(76年頃)の 修復の様子をレポートしています。
今回は、いよいよ分解して部品、フレームをチェックしていきます。

フレームは部品をはずして、磨いていきます。
フレームは拭いても取れない長年の汚れがありますから、コンパウンド(極細目)で
磨きをかけます。
(磨き過ぎないように注意して)

フレームは部品をはずして、磨いていきます。
フレームは拭いても取れない長年の汚れがありますから、コンパウンド(極細目)で
磨きをかけます。
(磨き過ぎないように注意して)

綺麗に見えたフレームですが、部品をはずしていくと、気になるところもあります。
ここは簡易ブレーキが付いていたシートステイブリッジ部分。
長い間、バーテープが巻かれ、なおかつ、取付け板で押さえられていた為、
ノリが固着しています。

まずまず綺麗に仕上がりました。
ただ、巻かれていたバーテープのノリのせいかフレームカラーが
黄ばんでしまっています(特に左側)。
細かいキズは、このあと簡単にタッチアップしていきます。

リヤエンドは、こんな感じです。
まだ磨く前の画像でリムセメントなどの汚れがあります。
中古のピストですと何度も車輪を脱着しているうちに
キズだらけになっている物ですが、この個体は非常に綺麗です。
あまり車輪を付替えた跡がなく、ほとんど乗っていない感じです。
キズだらけになっている物ですが、この個体は非常に綺麗です。
あまり車輪を付替えた跡がなく、ほとんど乗っていない感じです。

フロントフォークはスチールウール(台所の流しなどを磨くヤツですね)に
油を、つけて磨きました。
スチールウールはメッキ部分に、ほとんど傷を付けずに軽いサビを
落とす事が出来ます。

フォーククラウン部分。
幸い、ひどいサビの発生はありませんでした。
ちなみに、このメッキ部分にクリア塗装はしてありませんでした。
(メッキ部分にクリア塗装がされているフレームもあります)

ヘッドパーツは少々サビが出ていました。
見たとおり、
それぞれ、右側半分ほどが磨く前、左側を磨いた状態です。

分解前は「ゴリゴリ感」がひどかったので心配でしたが洗浄してみると
特に問題はなさそうです。
やはり「ゴリゴリ感」は固まったグリスのせいだったようです。
もちろん、そのまま再使用することになります。

BB部分。
ベアリングは、交換します。
(ベアリングの話→http://blogs.yahoo.co.jp/corsa2003sp/12612197.html)
フレームなどに、ほとんど乗った形跡がないと思っていたのですがワンの内部は
意外にも結構、磨耗しています。
(シャフトの磨耗は、それほどでもなかった)
正直、これだけ磨耗するなら、かなりの走行距離だと思われます。
BBだけでも交換されているのでしょうか?何か不思議な感じです。
画像では左右ワン、ロックリングはまだ磨いてありませんが
磨くとサビも落ち、まあ、見れるようになりました。
磨耗はありますが、ワン+シャフトは、そのまま使用することにします。
クランク固定ボルトはサビがひどく、同形の物に交換することにしました。

ギヤ板固定ボルトは、かなり錆びていました。
左の2本は見たとおり磨く前です。
しんちゅうのワイヤーブラシにCRC-556を付けて磨くと
右の3本のように、まあまあ綺麗?になりました。
とりあえず、このまま使用します。

クランク、ギヤ板の状態は問題ありませんでした。
ただ、ギヤ板固定ボルトが一本固着して抜けません。
なめると、いやなので、あわてず慎重に作業します。
シマノやスギノの回り止めスパナは、滑りやすいのでコルサは画像のように、
縦方向?で、しっかり押さえつけられるドライバータイプの物を使用します。
(手前に見えるオレンジ色の柄)
これにはストロングライトの刻印があります。

ギヤ板固定ボルトのまわり止め工具。
上から、シマノ、スギノ、ストロングライト。

汚い画像ですみません。洗い油で洗浄中です(笑)
チェーンはHKK(報国)が付いていました。
もちろん、画像の手前側の黒い物です。ちなみに銀色の物は超軽量のレジナSLチェーンです。
HKKのチェーンはホコリを落とすと、結構錆びていました。
まだ、そのまま漬けてありますが再使用するかどうかは検討中です。
幸い、HKKの旧ピストチェーンの中古は手持ちがありますから。

固定ギヤです。
右側、銀色のギヤは三光舎でした(50年?近い古い物です)。
これは、もちろん後付で純正ではありませんね。
歯数も13Tと小さく使えませんので、コレクション?入りでしょうか。
「SUN TOUR」の文字はありませんでした。
(「MAEDA INDUSTRIES」 = マエダ工業 = サンツアー)
ロックリングは「DURA ACE」の物でした。
もともと、メーカーが違う物を組み合わせるとは思えませんので、どちらかが
換えられているのでしょう。
両方とも「BIA」(旧、競輪規格)の刻印がありますから同時代の物ではあります。
なんとなくサンツアーが純正だったような気がしますのでロックリングを
サンツアーの手持ちに交換してサンツアーのギヤを使うことにします。
サンツアーの手持ちに交換してサンツアーのギヤを使うことにします。
次回は、また他の部品をチェックしていきます。
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