少し間が空いてしまいましたが23日は遺跡発掘説明会に行ってきました。

場所は田原市小中山町八幡上の八幡上貝塚です。
住所より、一般的にわかりやすいと思う言い方をすれば
渥美半島、伊良湖岬の北側、渥美火力発電所の近く。

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遺跡、史跡探索仕様??のBSモールトンに乗って出かけました。
(こういった用途には気軽に乗りつけられる小径車が向いているような気がします)
福江港周辺からこれから向かう遺跡方面を見たところ。
奥にみえる白赤に塗られた煙突が渥美火力発電所で遺跡はその近くにあります。

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発掘説明会が始まりました。
比較的地味?な遺跡なうえに、この日は設楽町でも発掘説明会があったので
心配?でしたが50人くらいの人が集まりました。
でも、一番興味を持ってもらいたい地元の小中高生らしき姿が少なかったのは残念。

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八幡上貝塚は縄文時代から中世まで人々が生活していた遺跡で中心になるのは
奈良時代から平安時代とのこと。
この遺跡では過去にも4回ほど調査が行われており周辺には、まだまだ遺跡が
広がっているらしい。

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市内には三十五カ所の貝塚があるのだそうですが奈良時代から平安時代と
特定できる貝塚は意外にも少なく、ここと伊川津貝塚だけとのこと。
(伊川津貝塚は縄文晩期の出土人骨が多く有名な貝塚)

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約5m×5mの古代の貝層の様子。
アサリが中心でマガキ、ハマグリ、バイ、スガイ、アカニシなどが
確認されているとのこと。
ハマグリは現在、周辺の海岸ではほとんど採れなくなってしまっています。

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貝類、出土品の様子。

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渥美半島には製塩遺跡が多くあります。
この遺跡でも製塩土器が見つかっています。
(画像の部分は次の画像の左側先端部分)

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以前、周辺の発掘現場で見つかって復元された製塩土器。
先端を地面に刺し回りで火をたいて塩水を煮詰め塩が結晶化したら土器を
割って固形化した塩を取りだしていたようです。

渥美半島には古墳時代から奈良、平安時代の製塩遺跡が多く存在しています。
(渥美半島の塩は平城京まで運ばれていたことが木簡からわかっています)