今回は、少し珍しいザックスのフリーをご紹介します。
ザックスというのは、もともとドイツの自動車部品メーカーだそうです。
ザックスが自転車部品に手を染めるようになったのは日本を中心とした
メーカーの攻勢に持ちこたえられなくなってきたフランスの自転車産業に
救いの手を差し伸べたのが始まりのようです。
ザックスはフランスのユーレー、マイヨール、セディスなどを次々、
買収、それらを統合して自転車コンポを作ろうとしていきます。
ちなみにザックスは後に採算性の高くなかった自転車部門を売却、
これがスラムのコンポのもとになっていったのだそうです。
前置きが長くなりました。

今回、取り上げるザックスのフリーはMADE IN FRANCEの文字が
ありますが、かつてのマイヨールで作られたものなのでしょうか?

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↑今回のサンプルは7速仕様で
歯数は12-13-14-15-17-19-21Tとなっています。

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↑トップギヤをアップで。

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↑歯先の間隔はこんな感じ。

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↑それではスプロケットバイスにセットしてスプロケットを抜いて
みましょう。

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↑トップギヤはセカンドギヤにねじ込まれているタイプですね。
セカンドギヤは当然、本体にねじ込まれています。
トップとセカンドを分解してみました。

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↑そして、本体にねじ込まれている3枚目を外してみます。

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4枚目からはスプライン式になっていました。

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↑スプロケットをすべて抜いてみたところ。

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↑スプライン式のスプロケットをよく見てみると(ツメ)が変則的に
飛び出ています。(4本爪)
これなら裏表間違えて組み込むことはありませんね。

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↑裏側から。
このフリー、回転させてみてもチリチリ?といったラチェット音は
しません。
ニュルニュルといった感触で回転します。
もちろん、これで不具合はないのですが・・・
私などはチリチリと音がしないと何となく違和感を感じてしまいます(笑)

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↑フリー抜き工具はカンパ用で対応出来るようになっていました。
 
※次回はイタリア製のフリーを取り上げる予定。