まだまだ、街乗ピストのブームが続いているようです。
一部にはブレーキ無しで公道を走行するなど困った人もいて
「やれやれ」と、お思いの方も、お見えになるでしょう。
コルサは、こういった若い人たちと話をする機会が結構あります。
話をしてみれば、ほとんどは良い連中です。
現在のスタイルは少し困ったところ(一部の人たちだけど)もあります。
しかし、街乗ピストブームがスポーツサイクルの楽しさを知る、きっかけになった人たちも多いのです。
これから、彼らが人に迷惑をかけないスタイルで自転車を楽しんでいってもらえたら、
と考えています。
彼らと話をするとフレームや部品に競技車(者)とは違った流行があります。
一部にはブレーキ無しで公道を走行するなど困った人もいて
「やれやれ」と、お思いの方も、お見えになるでしょう。
話をしてみれば、ほとんどは良い連中です。
現在のスタイルは少し困ったところ(一部の人たちだけど)もあります。
しかし、街乗ピストブームがスポーツサイクルの楽しさを知る、きっかけになった人たちも多いのです。
これから、彼らが人に迷惑をかけないスタイルで自転車を楽しんでいってもらえたら、
と考えています。
この間、チェンホイールの話になりました。
その時に彼らが言うには
「ミゾ付の本物のピストクランク、チョー、クールでカッコいいっす」とのこと(笑)
その時に彼らが言うには
「ミゾ付の本物のピストクランク、チョー、クールでカッコいいっす」とのこと(笑)
彼らのステイタス?クランクは、「スギノ スーパーマイティ」らしいのです。
「じゃーマイティコンペは?」と聞くと、ちょっと古いのかピンとこないようでした。
そして最近の溝のないツルンとしたデュラエースは、あまり人気がないようです。
ミゾは有りませんが、やや角ばったスギノ75のクランクはデュラエースより
人気があるそうです(笑)
そんな、やり取りの中でコルサ的にもスギノのピストクランクに思うところもあり
改めて「スギノ ミゾ付クランク」について整理し考えてみることにしました。
早速、スギノのカタログやサイスポの別冊カタログを調べて頭の中を整理していきます。
とりあえず、自分なりにまとめてみたのが以下の記事です。
「じゃーマイティコンペは?」と聞くと、ちょっと古いのかピンとこないようでした。
そして最近の溝のないツルンとしたデュラエースは、あまり人気がないようです。
ミゾは有りませんが、やや角ばったスギノ75のクランクはデュラエースより
人気があるそうです(笑)
改めて「スギノ ミゾ付クランク」について整理し考えてみることにしました。
とりあえず、自分なりにまとめてみたのが以下の記事です。
疑問として書いているところもありますし、間違っているところもあるかと思います。
遠慮なく、ご指摘、アドバイスいただければと思います。
遠慮なく、ご指摘、アドバイスいただければと思います。
※注
1枚目の画像の5ピンが当時のオリジナルです(文字が刻印されています)。
それ以降の画像の5ピンはクランクと時代が合いませんが全てスギノの
最近の製品です。
新しい物は文字の刻印がなく中央部の穴が小さくなっています。

マイティ コンペティション(MCS) PCD151ミリ
1枚目の画像の5ピンが当時のオリジナルです(文字が刻印されています)。
それ以降の画像の5ピンはクランクと時代が合いませんが全てスギノの
最近の製品です。
新しい物は文字の刻印がなく中央部の穴が小さくなっています。

70年代、スギノのピストチェンホイールと言えば、まずは、これ。
(3アームや5ピンのピストクランクもあった)
(3アームや5ピンのピストクランクもあった)

「えっ 先に出たマイティコンペと違いがわからない?」
そうなんですよ、表からでは判りません。
ではどこが違うかというとギヤ板の裏面なのです。
次の画像で、ご確認ください。
そうなんですよ、表からでは判りません。
ではどこが違うかというとギヤ板の裏面なのです。
次の画像で、ご確認ください。

76年12月発行のスギノ カタログ「Vol.1」によれば
マイティ コンペティション(MCS)と、
マイティ コンペティション ビクトリー(MCVS)は
クランクは一緒でギヤ板が違うのです。
表からは判らないのですが(表の刻印は基本的に同じ)
画像、右側のように補強リブがあるのがコンペティション ビクトリー(MCVS)
左の、のっぺりしたギヤ板はマイティ コンペティション(MCS)
画像、右側のように補強リブがあるのがコンペティション ビクトリー(MCVS)
左の、のっぺりしたギヤ板はマイティ コンペティション(MCS)
当時のカタログにはマイティ コンペティションビクトリー、ピストギヤのみ
カタログにわざわざ、裏向きのギヤ板写真が載っています。
カタログにわざわざ、裏向きのギヤ板写真が載っています。
また76年12月のカタログでは
MCVSには、46~54T
MCSには、44~62Tまで用意されているとのこと。
MCVSには、46~54T
MCSには、44~62Tまで用意されているとのこと。
※コルサの疑問その1
このタイプのピストクランク、マイティ コンペティションにPCD144の物は存在するのか?
このタイプのピストクランク、マイティ コンペティションにPCD144の物は存在するのか?

(サイスポカタログにはMCVSではなくMCV-Sとある。歯の厚さは表記なし)
画像は別冊オールカタログ掲載写真風にしていますが実はリングはロード用の薄歯。
またクランクについては下記にて詳細に。
※コルサの疑問その2
このタイプの穴明きピスト厚歯チェンリングは存在するのか?
このタイプの穴明きピスト厚歯チェンリングは存在するのか?
このタイプの厚歯リングの現物を見た事がありません。
使用しているレース写真は何度も見ていますが、もしかしてロード用リングだったのか?
(そういえば見たことのあるレース写真はギヤに負荷が少ない個人追い抜きレースの写真だった)
使用しているレース写真は何度も見ていますが、もしかしてロード用リングだったのか?
(そういえば見たことのあるレース写真はギヤに負荷が少ない個人追い抜きレースの写真だった)

クランクの裏面を、見ると明らかにロードクランクを加工したもの。
右がマイティ ビクトリー ピスト(左がロード用クランク)
インナーギヤが載る突起を削り、5ピンの入る部分を、綺麗に、ざぐってあります。
加工自体は素人細工ではありません。
インナーギヤが載る突起を削り、5ピンの入る部分を、綺麗に、ざぐってあります。
加工自体は素人細工ではありません。
※コルサの疑問その3
このクランクはメーカーで加工したマイティ ビクトリー、ピストクランクなのか?
それともメーカー外部で技術のある人がロード用を加工したものなのか?
このクランクはメーカーで加工したマイティ ビクトリー、ピストクランクなのか?
それともメーカー外部で技術のある人がロード用を加工したものなのか?

画像は小さめの45T(裏面リブ有)ギヤ板付き。
スーパーマイティにはカタログによるとマイティと同じく
「MCS」「MCVS」と2種類あります。
「MCS」「MCVS」と2種類あります。
80年代のカタログを見るとギヤ板断面のイラストがあり、
旧型のマイティと同じようにギヤ板にリブがあるのが「MCVS」。
リブがないギヤ板をつけたものが「MCS」となっています。
このへんもマイティと変わりませんね。
(もしかして新旧ビクトリーのギヤはPCDが違うだけ?これも疑問)
旧型のマイティと同じようにギヤ板にリブがあるのが「MCVS」。
リブがないギヤ板をつけたものが「MCS」となっています。
このへんもマイティと変わりませんね。
(もしかして新旧ビクトリーのギヤはPCDが違うだけ?これも疑問)
※コルサの疑問その4
疑問その1に重複するが
マイティ コンペティションからスーパーマイティにモデルチェンジした時に
PCDが151ミリから144ミリに変化したのだろうか?
疑問その1に重複するが
マイティ コンペティションからスーパーマイティにモデルチェンジした時に
PCDが151ミリから144ミリに変化したのだろうか?

ギヤ板の話のついでに、リングのパターンの違いについて。
画像は両方とも裏面にリブのあるもの(MCVS)
左が44T、右が45T。
(PCD144ミリの厚歯には42T、43Tもあった)
パターンがわずかに違います。
45T以上は基本的に同じデザインです。

大径リングを装着したマイティビクトリー クランク。
ちなみにカタログでは42~62Tまではマイティ系リングで
63T以上がドミフォン用リングとなっています。
63T以上がドミフォン用リングとなっています。
画像のギヤは62Tなので厳密には「マイティ コンペティション ドミフォン」とは
呼べないことになります。
ということは、この画像のチェンホイールは、これでも「マイティ コンペティション」?
呼べないことになります。
ということは、この画像のチェンホイールは、これでも「マイティ コンペティション」?
ちなみに70年代のカタログではドミフォン用リングは
63、64、65、66、67、68、69、70そして80、100、120Tの歯数があります。
63、64、65、66、67、68、69、70そして80、100、120Tの歯数があります。
いずれにしても55T以上はオーダーメイド生産とのこと。
※疑問その5
マイティ コンペティションがPCD151ミリの時のカタログにもドミフォンはビクトリー系(アームに穴明き 4枚目の画像と同じタイプ)のクランクでPCDは144ミリ。PCD151ミリのドミフォン用リング(62T以上)は存在するのか?
でも、なんとなくありそうな気がするのですが。

大径リングを装着したスーパーマイティ クランク。
マイティ コンペティションがPCD151ミリの時のカタログにもドミフォンはビクトリー系(アームに穴明き 4枚目の画像と同じタイプ)のクランクでPCDは144ミリ。PCD151ミリのドミフォン用リング(62T以上)は存在するのか?
でも、なんとなくありそうな気がするのですが。

画像のギヤも62Tなので前述のとおり厳密には、これも
「マイティ コンペティション ドミフォン」とは呼べないことになります。
「マイティ コンペティション ドミフォン」とは呼べないことになります。
歯数は前掲の画像と同じ62Tだが、両者はパターンの違うリングを装着しています。
パターンの違いですがは旧型、新型とは一概に言えません(研究不足の為)。
76年頃の雑誌、カタログには両パターンとも見る事が出来ます。
76年頃の雑誌、カタログには両パターンとも見る事が出来ます。
ただ、スーパーマイティ時代には丸穴パターンはなくなるような気がします。
そうすると丸穴ではないパターンが後期型といえるのでしょうか(というか後期まで作られた)。
そうすると丸穴ではないパターンが後期型といえるのでしょうか(というか後期まで作られた)。
スーパーマイティが載るカタログではドミフォン用リング歯数が
63、64、65、66、67、68、69、70、71、72
そして80、100、120Tとなっている。
マイティ時代より71、72Tが追加になっています。
63、64、65、66、67、68、69、70、71、72
そして80、100、120Tとなっている。
マイティ時代より71、72Tが追加になっています。
ちなみに、この大径リングには両方のパターンとも薄歯も存在します。
薄歯のリングはミニベロなどに重宝されています。
薄歯のリングはミニベロなどに重宝されています。

最後にチェンリングのパッケージの画像を。
スギノの高級リングは、このようなビニールの袋に入っていました。
リングの種類によって?ビニールの色は赤、青、黒、茶などあったようです。
画像のパッケージには黄色の帯で「スーパーマイティ」の文字がありますね。