私が自転車雑誌(サイクルスポーツだった)を見たのは75年(高校一年生)のことでした。
それ以前から自転車(サイクリング)には興味を持っていましたが田舎ゆえ自転車雑誌を見たり、
まして手に入れる事は出来なかったのでした(専門誌の存在すら、ほとんど知らなかった)
それ以前から自転車(サイクリング)には興味を持っていましたが田舎ゆえ自転車雑誌を見たり、
まして手に入れる事は出来なかったのでした(専門誌の存在すら、ほとんど知らなかった)
私のクラスには兄から譲り受けたというランドナーに乗る同級生がいました。
その彼についていって「街」の書店で見たのがサイクルスポーツだったのです。
その彼についていって「街」の書店で見たのがサイクルスポーツだったのです。
その頃の記事は・・・
当時の自転車界(サイクリング関係)は輪行車ブームだったと思います。
各社、分解、組み立てに工夫を凝らした輪行車なるものが雑誌の記事、広告を賑わしていました。
当時の自転車界(サイクリング関係)は輪行車ブームだったと思います。
各社、分解、組み立てに工夫を凝らした輪行車なるものが雑誌の記事、広告を賑わしていました。
ランドナーなどのツーリング車をベースに工夫を凝らした分解組み立て機構を盛り込み、
電車やバス(時には飛行機)などを利用して
未知の世界にサイクリングに行く(笑)
そんな輪行車が、ただの?ツーリング車より輝いて見えた?時代だったのですね。
電車やバス(時には飛行機)などを利用して
未知の世界にサイクリングに行く(笑)
そんな輪行車が、ただの?ツーリング車より輝いて見えた?時代だったのですね。
同じ頃、サイクリングの世界には、もう一つの「流れ」があったと思います。
それは競技用自転車として特殊な存在だったロードレーサーを競技をしないサイクリストが
サイクリングに使うというものです。
(ファーストランなんていう言葉もありました)
それは競技用自転車として特殊な存在だったロードレーサーを競技をしないサイクリストが
サイクリングに使うというものです。
(ファーストランなんていう言葉もありました)
私は結局、
「ロードの方が泥除けがない分、軽いし簡単に輪行出来るし、なんと言ってもロードの方が格好いいじゃん」
と、ツーリングタイプの輪行車よりロードレーサーの魅力に傾いていったのですが(笑)
「ロードの方が泥除けがない分、軽いし簡単に輪行出来るし、なんと言ってもロードの方が格好いいじゃん」
と、ツーリングタイプの輪行車よりロードレーサーの魅力に傾いていったのですが(笑)
さて、前置きが長くなりましたが今回は、そんな輪行車ブームに開発されたと思われる
サンプル部品を取り上げて見たいと思います。
サンプル部品を取り上げて見たいと思います。

シマノのラージフランジハブセットです。
エンド幅は実測フロント100ミリ、リヤ124ミリほどです。
リヤ124ミリと聞かれると「結構、新しい6段時代?」と思われる方が多いかと思いますが、
でも、それは一概には言えません。
(6段は通常、126ミリ幅ですし)
100-120ミリがスタンダードになる以前はフロント96ミリ前後、リヤ124ミリ前後が
標準だった時代があるようなのです。
まあ、今回のフロントハブは96ミリではなく100ミリ幅なのですが・・・(笑)
(古いハブ、古いスポーツ車のエンド幅で、96-124ミリ前後の物を時々、見かけます)
リヤ124ミリと聞かれると「結構、新しい6段時代?」と思われる方が多いかと思いますが、
でも、それは一概には言えません。
(6段は通常、126ミリ幅ですし)
100-120ミリがスタンダードになる以前はフロント96ミリ前後、リヤ124ミリ前後が
標準だった時代があるようなのです。
まあ、今回のフロントハブは96ミリではなく100ミリ幅なのですが・・・(笑)
(古いハブ、古いスポーツ車のエンド幅で、96-124ミリ前後の物を時々、見かけます)
またサンプルのFハブシャフト径が8ミリというのも時代の古さを表しているような気がします。
QR用の中空シャフトはFハブシャフト径が9ミリになるからです。
F8ミリと言いますとウイングナットは8ミリ径に対応しているものが多いと思います。
QR用の中空シャフトはFハブシャフト径が9ミリになるからです。
F8ミリと言いますとウイングナットは8ミリ径に対応しているものが多いと思います。

このハブの最大の特徴は、このナットです。
先ほど、ウイングナットのことを少しだけ書きましたが、このナットはウイングナットの
マイナス面を改善する為、考えられたのではないかと考えています(コルサの妄想?)。
ウイングナットは手で締めたり、緩めたりします。
カンパニョーロ創業社長の逸話にもありますが固着して外せなくなったり、
手が痛かったりして締め付けトルク不足になったりすることもあったようです。
(昔のスポーツ車はロードエンドのものも多くトルク不足だとホイールが、ずれてしまうこともあった)
カンパニョーロ創業社長の逸話にもありますが固着して外せなくなったり、
手が痛かったりして締め付けトルク不足になったりすることもあったようです。
(昔のスポーツ車はロードエンドのものも多くトルク不足だとホイールが、ずれてしまうこともあった)
またウイングナットは羽根が広がっている分、外さずに輪行袋などに収めると出っ張ったりしますし、
他の部分を傷つけたりする恐れもありました。
また、ぶつけたりしてウイングナット自体が破損してしまうと手で操作する事が出来なくなり
プライヤーなどの工具がないと、どうにもならなくなってしまいます。
他の部分を傷つけたりする恐れもありました。
また、ぶつけたりしてウイングナット自体が破損してしまうと手で操作する事が出来なくなり
プライヤーなどの工具がないと、どうにもならなくなってしまいます。

70年代中頃~には廉価版のスポーツ車にもアーレンキーで取り付けるRD、ステム、ギヤ板5ピン
などが採用され始めました。
その為、5~6ミリあたりのサイズのアーレンキーはサイクリストにとって、
それほど特別な工具ではなくなってきました。
(サイクリングに普通に持参する工具になっていた)
その環境もあって、アーレンキーでまわすハブナットが開発されたのだと思います。
通常のナットも今回のアーレンキー式ナットも、いずれにしろ工具を使うと言っても
14~15ミリサイズのナットをまわすスパナでは
アーレンキーに比べて大きく重いですからね。
通常のナットも今回のアーレンキー式ナットも、いずれにしろ工具を使うと言っても
14~15ミリサイズのナットをまわすスパナでは
アーレンキーに比べて大きく重いですからね。

ナットは上から見ると意外に長さがあります。
従来のように15ミリのスパナでも操作できますし6ミリのアーレンキーでも
操作出来るようになっています(ともに前後とも同サイズ)。
操作出来るようになっています(ともに前後とも同サイズ)。
ハブシャフトの長さをクリアして、なおかつアーレンキーの操作面を確保するのですから、
考えてみればナットが、ある程度の長さになるのは仕方のないことです。
考えてみればナットが、ある程度の長さになるのは仕方のないことです。
でもウイングナットより、どれだけシンプルになっているかは言うまでもありませんね。

分解してみました。
左側のワッシャーには放射線状にミゾが切られています。
これは片面のみで画像には有りませんがワッシャーの反対面はフラットになっています。
フラットの方をナット側にしてスムーズにナットを回し、溝が切られている方をフレーム側に
セットして滑りを防止するのが正しい使い方のようです。
これは片面のみで画像には有りませんがワッシャーの反対面はフラットになっています。
フラットの方をナット側にしてスムーズにナットを回し、溝が切られている方をフレーム側に
セットして滑りを防止するのが正しい使い方のようです。
このハブは当時(70年代中頃)から、ほとんど見た事がありませんでした。
あまり使われないうちにウイングナット(またはただのナット式から)から
QR装備のハブが急速に一般的な物になっていったのでしょう。
当時の中高生にとってQR式ハブが付いていると言う事は、かなりの自慢だったと思います。
アーレンキー式のナットでは・・・安価でも人気が得られなかったのでしょうね(笑)
あまり使われないうちにウイングナット(またはただのナット式から)から
QR装備のハブが急速に一般的な物になっていったのでしょう。
当時の中高生にとってQR式ハブが付いていると言う事は、かなりの自慢だったと思います。
アーレンキー式のナットでは・・・安価でも人気が得られなかったのでしょうね(笑)
※コルサの間違い、思い込みなど、気になる点など、ございましたら遠慮なく、ご指摘ください。