コルサの毎日がヒルクライム

2012年11月

今回は以前、知り合いに頼まれて作った電動自転車をご紹介します。
法的に問題があるかもしれませんが・・・
まあ、ずいぶん前に作ったものなので時効ということで(笑)
(10年近く前になりますか、今ならもっと面白い物が出来そうですが・・・)

とりあえず、ここで「電動アシスト自転車」について・・・
「24キロメートル毎時以上の速度で自転車を走行させることとなる場合において、
 原動機を用いて人の力を補う力が加わらないこと」
「改造の容易でない構造」
などと法律で定められているようです。
となるとここに紹介する自転車は電動アシスト自転車の範疇には入りません・・・
(速度センサー等がないので24キロ以上の速度になってもアシスト可能の為)
ところが、保安部品一式を取り付ければ原動機付き自転車としてなら登録可能なのですが。
(原付になると走行の際ヘルメットが必要になります)
(以前は前照灯、尾灯、バックミラーなどが付いていれば方向指示器なしでも登録できたようですが今は?)

いきなり横道にそれてしまいました。
自転車そのものの、ご紹介に戻りましょう。


留意したのはモーター駆動とペダル駆動を切り離せること。
簡単に言えばモーター駆動で走行の際もペダルの足を止めてもフリーになっていて、
なんら問題ないようにすること。
(逆にペダル駆動で走行時、モーターとペダルが完全にフリーになっていること)

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市販の折り畳み式ミニベロをベースになるべくお金をかけないで電動機構を組み込みます。
ベースにしたのはMOUNTECHという自転車。
(記憶が正しければジャイアントが販売していたと思うのですが)

角パイプで荷台?(モーターベース)を作り、そこへモーターとバッテリーを配置。
重量もありますし意外にモーターのトルクも強いので無骨ですが、がっちりとくみ上げます。
画像の状態はテスト時のもので、むき出しですがテスト終了後、プラスチックボックス内に
モーター、バッテリーを内蔵し防水カバー兼、安全カバー兼、「目立たなく」加工しました。
(後にバッテリーを並列増設して航続距離を延ばした)
ハンドル部分にはコントローラーや電圧計を設置してあります。

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最初に書いたモーターとペダルをそれぞれフリーにする為にモーター駆動用スプロケットを
フリー機構付きでハブに固定することにしました。
これが実は大問題だったのです。

まずペダル駆動の為、右側の多段スプロケット(ボス式フリーだった)は残したいのです。
それならピスト用の両側にギヤを付けられるダブルコグハブで・・・と考えたのですが。
ダブルコグハブは両側にギヤは付けられるものの左側はフリー自体(ギヤ)がハブから
「緩む」方向になってしまいます。
これでは使えませんからピスト用ダブルコグハブは断念。

そこで、以前から知っていたBMXフリースタイル系の部品を調べます。
BMXフリースタイル系の自転車には駆動部が左側に付いている自転車があります。

この左側に付くシングルフリーは専用品があり、これは簡単に部品として入手できました。
これをハブの左側に付けられれば大きな前進なのですが・・・

専用ハブがなかなか見つかりません。
専用ハブは右には普通の「正ネジ」が切られていて(→ボスフリー用)、
左側には「逆ネジ」が切られていなければ(→逆回転左シングルフリー用)なりません。

国産、外国製品で、いくつかカタログ上では見つかりましたが単品で在庫している
お店、問屋さんがなかなか見つかりません。

やっと、自転車屋さんが見つけてくれた在庫はリヤハブのみで2万円近かったと
思いますが自転車のオーナーに了承を取り発注します。

このハブ、値段が高いだけに内容も凄かったのです。
まずBMXフリースタイルの飛んだりはねたり?の衝撃に対応する為、内部には
シールドベアリングが4列も配置されていました。

またハブ軸は通常10ミリ径のところ、14ミリ径、そして穴数は48穴。

さて、ここで大問題なのはシャフト径の14ミリ。
結局、フレームエンドは削りたくないし面積の関係で削れそうにもないのでシャフトの
フレームエンドに入る部分の上下を2ミリずつ削りました。
(いわゆる小判型シャフト形状に)
左右、上下、精度をなるべく保って削るのには神経を使いました。

そして、次の48ホールと言うハブの穴数。
簡単なのは対応する48ホールのリムを買い組み上げること。
しかし、リムは32ホールのアルミ製が届いていましたので・・・
ハブ側の48ホールのうち3ホールに一ヶ所間引いて32穴のリムを組むと言う手段に出ました。
(48÷3=16本間引きして48H-16本=32本)
ただ、超変則組なのでスポーク長がよくわかりません。
手持ちのスポークを適当に選んでトライするも短かったり長かったり(泣)
組み方も6本組み、4本組み、2本組みなどまで試してみて、
ニップルも微妙な長さを調整できるロングニップルなども動員し
何とか組み上げました。

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モーター用のチェーン、スプロケットは工業機械用規格の物を加工して流用。
モーター用のチェーンは自転車の物(自転車12.7ミリ)の、
ちょうど半分のピッチの6.35ミリです。
工業用のギヤ板にセンターをビシッと出しながら左用フリーにボルトで固定します。
なんとか、そこそこの精度でセンターを出した所で
今度はネジ式で調整可能になっている2段式モーターベース?を微調整、チェーンの張りを
あわせ、ひとまず完了。


モーターとバッテリーは一時販売されていた簡易電動スクーターの物(ナンバー取得が難しかった物)。
いずれも中国製ながら、そこそこの性能があり、これを利用しました。


年配のオーナーは、これを、しばらく実用に使っていました。
航続距離は聞き忘れましたが市内の移動には十分で特に問題なかったようです。
まあ、運悪くバッテリーを使い果たしても6段変速のペダリングで戻ってこれますからね(笑)

普段の充電は軒先までケーブルを出しバッテリーを充電していました。
また、オーナー所有のキャンピングカーのルーフには太陽電池パネルが設置されており、
これで移動中も充電しておき、キャンプサイトに着いてからは散策や買出しに、
この電動自転車は大活躍していたようです。

ある時などは一日で100㌔近くを走行したこともあったようです。
もちろん、バッテリーは途中でなくなってしまうので奥さん運転のキャンピングカーと
合流し太陽電池パネルで充電しておいたバッテリーと積み替えて走行を続けたとのことでした。

さて、次回は電動アシスト自転車を改造して○○㌔出るようにする方法・・・
は絶対しません!(笑)

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ブログで知り合った「じゃんさん」がカンパのデータブック
「ディレイラー オブ ザ ワールド カンパニョロ」を発刊されました。

以前、フリマで、お会いした時に、発刊の予定などは、お聞きしていたものの、
先日、手にした、それは、その内容、仕上がりとも失礼ながら予想を超えるものでした。
(A4版 103ページ)

ページをめくりながら手持ちのカンパ変速機と見比べていると、
あっという間に時間が過ぎてしまうほどなのです。
たとえば、多くの方にお馴染みの?ヌーボレコードRDなども
「何で、こんな小変更を?」と思うような細かいバリエーションが多くあり
見飽きることがありません。

内容について、いろいろ仰るカンパファンの方も見えるかもしれませんが、
とにかく系統立ててカンパ変速機を分類し、これだけの資料を自費出版で作られた
「じゃんさん」のパワーには脱帽です。

聞けば、時期は未定ながら、このあとにもサンプレックス、ユーレー、シマノ、サンツアーなど
大手4社、そして「大手以外の変速機を国別に編集する」企画をされているとのこと。
(ずいぶん時間はかかるはず)

それを聞けば無力ながら私も応援しない訳にはいきません?(笑)


余談ながら?個人的にはサンツアー版が早く見たい(笑)
サンツアー60年代のチープながらもアイディアにあふれた、そ
してバリエーションが豊富なRDたち・・・


データブックのサンプルページ アドレス
→ http://blogs.yahoo.co.jp/sakutetu/39597591.html

データブックの購入方法のページアドレス
→ http://blogs.yahoo.co.jp/sakutetu/39595865.html

じゃんさんのブログアドレス
→ http://blogs.yahoo.co.jp/sakutetu

24日は某?サイクルショップさんのサイクリングに参加させていただきました。

場所は自分の地元、伊良湖岬です。
伊良湖岬は学生時代から何回走っているかわからない(笑)
場所ですから道案内させていただきました。
(レーサー時代はトレーニングで通いましたからね)
しかし、当日は前日の雨は上がったものの曇りがちで気温も上がらず、
そのうえ風も強く参加者のテンションは下がり気味?(笑)
その為、オプションコースはほとんどなしの短めコースになってしまいました。
今度は気候が良い時に、ゆっくり、じっくり走りましょうね(笑)

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お約束① 渥美半島 伊良湖岬(恋路が浜)

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お約束② 日出の関門(ひいのせきもん)

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お約束③ 三島由紀夫の小説、「潮騒」の舞台となった神島

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かつて渥美半島が大窯業生産地だったことを示す史跡、皿焼古窯館。

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伊勢湾、三河湾への大型船の出入りを見守る伊勢湾海上交通センター。


お約束④の灯台への遊歩道は台風の影響が残ってか通行止め・・・
その為、今回は画像なし。
(急な階段を使っては行けるようです)

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西側から見た観測所の全景。
画像右手に大型の観測窓?
そこへ出入りする入り口部分。
屋根のない2階部分と、そこに登る階段部分。

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観測室出入り口から見た観測室内部。
左手の窓は2階部分の足元からのもの。

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観測室?内部(東側)から出入り口側を見たところ。

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観測室?窓から外を見てみますが現在は藪になっていて何も見えません。
ただ、藪がなくてもこの先は狭い谷になっていて、
どう考えても陸軍技術本部伊良湖試験場の着弾点とは方向が違うと
思われるのが疑問です・・・。
(着弾点は、もっと西側のはず)

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観測室と2階部分のつながっている明り取り用の窓。
内部からと2階部分からの画像。
内部には、位置はばらばらなものの4ヶ所に鉄筋の跡が付いていますから
なんらかの枠かカバー(雨除け?)が付いていたのかもしれません。

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2階部分全景、それほど広くありません。
右手に観測室につながる窓?が2ヶ所。
中央に観測機器の土台でしょうか?小さなコンクリートの突起があります。

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観測機器か何かの土台?鉄筋が付いています。

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2階部分を反対側から。
左手の壁から鉄筋が一本、飛び出ているのが判ります。
他には、特に気になる部分はありませんでした。

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外側、階段部分に向けて飛び出す鉄筋。
上下二ヶ所に有りますから、もしかしたら階段部分には手すりが
付いていたのかもしれません。

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階段部分のアップ。
レンガの上に薄くセメントが塗られていたことが判ります。

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ひさし部分の造形が少し面白い。

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観測所の北側にあったコンクリート柱。
上部には「+」(境界を現す?)、そして側面には、たぶん、陸軍をあらわす「陸」の文字。

※今回で陸軍技術本部伊良湖試験場 福江観測所は終わりです。

以前、知人と渥美半島の戦争遺跡について話していたとき
「そういえば通っていた高校の裏山に軍事関連施設があった」
と言っていました。
それを思い出したので自転車でトレーニングがてら探索に行ってみました。

知人が通っていたのは渥美半島、田原市福江町の福江高校です。
東側には郷土資料館もあり、その裏手から高校の裏山に登れるようです。

さっそく、郷土資料館の裏手にまわり・・・
自転車を停め、階段を上がっていくと渥美町護国神社がありました。
境内から西に伸びる道が高校の裏山にあたります。

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さっそく、遺構発見?
これは水道施設か何かのようで古い物ではないようでした。

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更に進んでいくと地道から藪に踏み跡らしき痕跡が!
そちらに入っていくと・・・ありました!
今度こそ、軍事施設の遺構のようです。

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間違いありません、陸軍技術本部伊良湖試験場 福江観測所の遺構です。
光の具合と内部の構造により二つの窓に見えるかもしれませんが
実際は大きな一つの窓になっています。

陸軍技術本部伊良湖試験場 福江観測所とは・・・・
・弾着の観測と、気象データの測定を行っていた。
・明治34年着工の伊良湖試験場と同時期の建築である。
などと多くのホームページに書かれています。

ちなみに陸軍技術本部伊良湖試験場の遺構については、過去に調べていますので
興味のある方は過去の記事を、ご覧ください。
※(過去の三河の戦争遺跡記事は書庫「三河の戦争遺跡」にまとめました)

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観測所の探索の前に・・・
更に少し西側には、このような遺構も。
貯水塔?
これが福江観測所の関連遺構かどうかの確証はありませんが、立地場所、
雰囲気的にも間違いないと思うのですが。
(ネットで調べてみると、ほとんどが関連遺構として取り上げているようです)

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上部には梯子もあるのですが最下部でも地上から3メートルほど?あり手が届きません。
周辺の木に登って上部がどうなっているか確認したかったものの上部となると高く、
そこまで安定して登れそうな木は周りにはなく確認は断念しました。

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上部には簡単な手すりのようなものも見えます。

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貯水塔?北西側にある取水枡のような遺構。
北西側に2ヶ所、南側にも一ヶ所ありました。

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貯水塔?北西側、何かの柱跡?


さて、貯水塔?周辺の観察はこれまでにして本題の観測所に戻ります・・・
おっと、だいぶ長くなってしまいましたので・・・観測所の詳細は次回に(笑)
※つづく

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