コルサの毎日がヒルクライム

2013年08月

今回のサンプルは、なかなかの珍品ではと思います。
珍品となれば出所は、もちろん?くさやんさん(笑)

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今回のサンプルです。
これで何かわかる方はかなりの変態さん?でしょう(笑)

幅は約15センチほど。
最大厚(あつみ)も2センチ程度でバッグ(小物入れ)という訳ではありません。

「OHSHIMA」と書かれていますが、
これは1980年代まで愛知県名古屋市中村区に存在したと言う「大島工業(株)」
という自転車メーカーのようです。
大島工業には「エムジー号」をはじめ、多くのブランドがあったとのことですが、
そのほとんどは実用車だったようでスポーツ車まで製造していたかは不明です。


※訂正
やま23さんから情報をいただきました。
大島工業は自転車からは撤退し社名も変わったものの現在も
盛業とのことでした。
→ www.ohshima-corp.jp/

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裏面は、このようになっています。

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中には、何か折りたたまれて入っています。

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中に入っていたものの裏表。
材質はビニール製です。

これは・・・どうやらサドルカバーのようです。
2枚目の画像の裏面に付いた小さなベルトでサドルのバッグループや
ベースワイヤーなどに取り付けておき
いざという時や保管時に雨をよけていたようです。

当時の実用車は、まだ樹脂製(ビニール製)サドルに移行しておらず多くは
革サドルを使っていましたので雨の走行や保管時には濡らさないよう、
このようなカバーが必要だったのではと思います。
(実用車といっても高価な時代で高級車には立派な革サドルが付いていた時代があった)

当時の実用車のサドルはハンモックサドルなどと呼ばれるスプリングなどが付いた大型の物が多く
カバーもかなり大振りな造りとなっています。
(サイクリングに使われるイデアルやブルックスの革サドルとはかなり大きさが違う)
(私は以前、大島ネーム入りでヘアピン型?スプリング付の大型?サドルを持っていたことがあります)

この記事を準備していたところ、またまた、くさやんさんから連絡があり
宮田ネーム入りも発見されたと言うことでした(笑)

先日、小ネタながらプロダイナミック クランク用、BBシャフトの話を書きました。
そうしたら、複数の知人から「ワンの話はいつ?」と言われてしまいました(笑)

そこで、今回は急いで?スギノのワンの、お話。

ちなみに、ここで触れるスギノのBBワンの、お話は70年代後半から80年代前半ぐらいに
流通していたボトムブラケット ワンのお話です。
(※間違いなどございましたら、ご遠慮なく、ご指摘ください)

まずは同時代(70年代中ごろから80年代中ごろ)のカンパレコードのBBの話から。
「スギノ マイティBBセットはカンパ レコードクランクにも適合する」と良く聞きます。
実際には、微妙に「ずれ」が発生することもありますが、まあ使える組み合わせと言えるでしょう。
ただ、カンパレコードの場合、
①トリプルBBシャフトと②ピストBBシャフトは通称「薄ワン」と組み合わせ
ロードBBシャフトの場合に使用するワンとは違いがあります。
(要するにノーマルワンと薄ワンといわれる2種類がある)

その点、スギノ マイティ、プロダイナミックはBBシャフト長に違いがあっても
ワンは全て共通です。
ワン、2種類でシングル、ダブル、トリプルに対応しているカンパに対しスギノは
ワン1種類でシャフト長全てに対応しているのは、とても便利だと思います。
さて、話をマイティ、プロダイナミッククラウン用のボトムブラケットワンに戻しましょう。

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今回、取り上げるのは80年前後のレース、サイクリング用に流通していた
上記画像、3種類と、その他に3種類の計6種類を取り上げます。
上の画像は上下がセットで左から一般向けの「モデルH」、中央がレース用など上級向けの
「モデルDX」、そして右が軽量デラックス版の「モデルSDX」になります。
ちなみに同時代に更に廉価版のモデルE、モデルKなどもありました。
(他にもシールドベアリングBB、ワンピースランク用BBもありました)

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マイティ、プロダイナミック用のModel DX。
サイクリストには一番おなじみでしょうか?
画像はモデルDXの中でも競輪向けで左右のワンに「NJS」刻印が入っています。
もちろんスギノですから(NJS)競輪用刻印があってもダブル、トリプルシャフト
にも使えます。

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普及版のModel H。
マキシィ、スーパーマキシィ系の標準BBには、こちらが使われていました。
渋い梨地仕上げのマイティ、プロダイナミック用のモデルDXより、
こちらの仕上げ(ピカピカ、メッキ)の方が好きと言う方もいるとか(笑)

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オプションで用意されていた高級バージョン、Model SDX。
これは、あまり見たことがありませんので、ほとんど流通していなかったのではと思います。

右ワンにはミゾが入っています。
左ワンにはカニ目レンチ用の穴が全周にわたってあけられています。
軽量化を狙った物だと言われますがスパナが、どの位置からも掛けやすく
調整しやすい利点もあります。
もちろん、硬質な材料を使うことにより、なめにくくされているので出来る工作でしょう。
デザイン的にも面白いので私は大好きなのですが組みつけてしまうと
気が付く人はほとんどいないのが難点です(笑)

ちなみに重量(カタログ重量)は標準のモデルDX 95gに比較して、
こちらのモデルSDXは85gと10g軽いことになっています。
ただ、実測すると5~6gしか軽くないようです。
(実測値はモデルDX 98.5g、モデルSDX 92.5gぐらい)

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スギノのワンで軽さを求めるなら、こちらでしょう。
これは「スペシャルパーツNo.103」と呼ばれるオプション部品で
アルミ材料(カタログではジュラルミンと表記)で軽量化したBBワンセットです。
ロックリングもアルミで作られています。

カタログ重量60g(ベアリング込み??)とさすがに軽量です。
ベアリングなしの実測値は54.0g程度でモデルDX98.5gに比較すれば
44.5gも軽量化されるわけですから軽量車を目指すには使わない手はありません。
(このワン、マイティやプロダイのスチールシャフトと組み合わせ使用出来る)
先ほどアルミ材料と書きましたがベアリングの当たる部分にはスチールが勘合されていますので
磨耗に対しての問題はありません。
ただ、ロックリングもアルミ製なので着脱には注意が必要です。
またアルミワンに強度を持たせる為か肉厚になっているのでベアリングサイズが
通常の物より小さくなっています。
(ベアリングサイズの件については後半に書きます)

私はアマチュアレーサー時代、この軽合ワン+スチールシャフトの組み合わせを
長く使っていました。
グリス管理と調整さえ、ちゃんとしておけば3流レーサーが使うぐらいでは
耐久性、強度に問題はないでしょう。

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モデルDXの流れを汲むと思われるのが、このスギノ75というモデルでしょうか?
(画像は競輪向けのNJS刻印入り)
このモデルは、まだBBシャフトが通る部分に
シールド部品(樹脂などで作られた防水用パーツ)が付いていません。
このスギノ75以降の製品はスギノ以外のメーカーの製品もシールが入るものに
移行していきます。

スギノ75はロックリングも専用で刻印が、ちゃんと入っています。
また右ワンは上記のモデルSDXに似た溝が入っています。
また外周を良く観察すると工具用の切り欠き部分内側に「鍔(ツバ)」が
付けられています。
これは着脱の際、工具のずれを防ぐ工夫と思われます。
ただ、その為か右ワンの厚みがモデルDX、SDXなどに比べても厚くなっており
重量は104.0g程度とモデルDX(98.5g)に比べても重くなっています。
ただ、全体に作りは良く、しっかりしています。

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さて、今度は新しい?スギノ75モデルと逆に古い方を見てみましょう。
これは古いスギノとショップさんに聞いたBBワン。
ただし、何も刻印がないので確定は出来ません。
ただ、スギノの古いピストクランク(マイティ コンペティションなど)が付いた
60年代のピストレーサーを分解すると良く見かけるタイプなのでスギノの
古いレース向けBBで間違いないのかもしれません。

確かにメッキは、とても上質、ピカピカです。
また左ワンの着脱工具用のピン穴が4個しかあいていないのも特徴です。
これは向きによってはスパナが当てにくいかもしれません。

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これは先にご紹介したスペシャルパーツNo.103、通称「スギノ アルミワン」のアップです。
まず、BBシャフトが通る部分の穴を見てください。
アルミワンは強度を確保する為、スギノ製に限らず肉厚になっている物が、ほとんどです。
その厚くなった部分に螺旋が切られておりBBシャフトの回転によりゴミ、水分が
外へ誘導されるように工夫されています。
(この手の溝はカンパの一般タイプのワン等にも切られています)

もうひとつ、刻印を見てください。
といっても反射で見にくいのですが・・・
(ワン3点画像の方が、まだ確認しやすいかも)
BBのネジ規格をあらわす「1.37×24T」に続いて「7/32」の文字があります。
先の数字「1.37×24T」は今回、ご紹介した他のワンにも刻印されていますが
「7/32」の文字は他のワンにはありません。
これは何を表しているかというと・・・実はベアリングサイズを表しているのです。
今回、ご紹介した6種類のワンのうち、このスペシャルパーツNo.103、
通称「スギノ アルミワン」のみ、ベアリングサイズが違うのです。
理由は先も書いたとおり強度アップの為、ワンの肉厚が厚くなった分、ベアリングを
小さくして全体の大きさをまとめて(同一に)いるらしいのです。

そうそう、旧車ファン必携の本、「私が愛した自転車パーツ(中堀 剛著)(グラフィック出版)」の
ボトムブラケットの項に軽合ワンのベアリングサイズについても
触れられており「ベアリングサイズ 3/16」と書かれています。
ただスギノの場合はワンに刻印が「7/32」と打たれているようにベアリングサイズは
1サイズ大きい、「7/32」が正解ですので念の為。
(ちなみにベアリングの数は片側12個で計24個必要)
(カンパSR、サカエESLの軽合ワン、ベアリングサイズは・・・いずれ、また?)

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最後に、細かすぎて?ほとんど役に立たない情報を。
(自分の記事は全部そうだったりして)
上から二番目のモデルDXの刻印についてです。
サンプルに撮影した物はこの画像の一番右側の物で「NJS」刻印あり、の物だと書きました。
中央は同時代の物だと思われますが「NJS」の刻印はありません。
「NJSあり」と「NJSなし」は「NJSマーク」が入るだけですが・・・
両方のワンに共通して刻印されている文字の間隔が違います。
また左は「NJSなし」の物ですが、一部の文字によっては右の二つと微妙に違いが見られます。
まあ、この画像では判断できないぐらいの些細なことですし
使用に何も問題はないのですが(笑)

今回、スギノ スペシャルパーツNo.103、通称「スギノ アルミワン」を
取り上げましたので・・・
その他のスペシャルパーツを取り上げましょうか?
それともスペシャルツール?
でもサンプルが見つかるかどうかですね(笑)

少し前にスギノ プロダイナミック チェンホイールについて書いたので
今回は少しだけですがプロダイナミックのBBシャフトについて書いてみましょう。
(BBワンはいずれまた)

スギノの高級グレード、マイティシリーズ、今回のプロダイナミックシリーズには
ごく大雑把に言えば仕上げに2種類のものがあります。

皆さんも、よく見かける後期版はシルバー仕上げで機械加工された上質なBBシャフトです。
たいして古い物、前期版は機械加工の上質さは、ほとんど変わりませんが
黒い仕上げのBBシャフトでした。
(75年頃がブラック仕上げからシルバー仕上げに変化する境頃でしょうか)

いずれにしてもマイティシリーズ、プロダイナミックシリーズとも機械加工された
上質な仕上げの物ばかりと思っていました。

ところが・・・今回のサンプルを見ていただきましょう。

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まずはサンプルを説明しましょう。
一番上は黒色仕上げのPT-68、
二番目はシルバー仕上げのPT-68、
一番下はシルバー仕上げのPW-68になります。

皆さん、ご存知のことかと思いますが一応、解説しておきましょう。
「P」はプロダイナミックの「P」ですね。
これがマイティ用なら「M」です。

次の文字が「T」はトリプル用、「W」はダブル用ですね。
プロダイナミック(コッターレス)には「S」はありません。
(プロダイナミッククランクは競輪にも使われていましたが、それはコッタード時代のみのようです)

ちなみにマイティシリーズには
「T」(MT)、「W」(MW)、「S」(MS)
と3種類があります。
68はBB幅(68ミリ幅)でイタリアンなどは70(70ミリ幅)になります。

更に古い物には何も文字の入らない黒仕上げのシャフトが多く見られます。
(特に競輪用)

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さて、ここで画像をアップして見ましょう。

2番目(中央)のシャフトに注目してください。
PT-68の文字の下に水平方向?に横線が入っているのが見えます。

これは・・・プレス加工した際の跡ですね。
プロダイナミックのシャフト、それもシルバーシャフトに
プレス品があるとは思いませんでした。
まあ、プレス加工品があったとしてもプレス跡は機械加工で
消されていると思っていたんですけどね。

そうそう、そういえば・・・シャフトの向かって右端の方に黒い点々が見えます。
これはサビにより、メッキがはがれているところです。
このへんも、後期(一番下)の物に比べるとメッキの質も違い品質が低い感じです。

また、2番目と3番目の左端、テーパー角の辺りを見てください。
エッジの加工が一番下の物に比べて真ん中の物は甘い加工です。

長々と書いてきましたが・・・
プロダイナミックのシャフトでもプレスで作られた物がある、
あるいはプレス跡が機械加工で消されない物があるということです。
それとシルバー色仕上げですが、色合いというか仕上げにも違いが有ります。
まあ、それだけの話、なんですけど(笑)

シクロツーリストvol.10「日本の峠 200選」が発売されたというのに入手できず、
この時期にシクロツーリストvol.2「日本の峠 100選」の画像と記事を
アップしていた私(笑)
(シクロツーリストvol.2に掲載の峠に関する、2年間後の様子は、いずれ、ご報告したかったので)

先日、友人のkokoさんが、シクロツーリストvol.10「日本の峠 200選」、
サイクリングでご一緒した際、わざわざ届けてくださいました(感謝)

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シクロツーリストvol.2
kokoさんの、おかげで豊橋市の片田舎でもやっと手に入れることが出来ました(笑)

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今回の総力特集は「日本の峠 200選」

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実際には「日本の峠 200選」だけではなく「+ベスト20」と言うことで
「日本の峠200選+ベスト20」になっています。
(画像はベスト6、麦草峠、ベスト7、しらびそ峠の記事)

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見にくいとは思いますが・・・
「日本の峠 200選」のリスト。

自分の峠越えのエリアは・・・
信州の峠が中心で、それ以外は
地元の愛知県、愛知県に隣接する岐阜県南部、静岡県西部が、主なエリアでした。
その為、北海道、東北、中国、四国、九州は、ほぼ全滅(笑)

さて、行ったことのある峠は・・・
ベスト20に名を連ねる人気の峠は、なんとか15峠を達成していました。

ただ、それ以外は・・・
さすがに200選ともなると小さな峠も掲載されており記憶が不確かなところもあります。
ざっと数えて「200選+ベスト20」(計220峠)のうちの、
だいたい50峠~ぐらいでしょうか。

「けっこう峠行ってるんだから記事を投稿すれば」
などと知人らにすすめられることもありますが
人気220峠のうち数えてみれば50峠と少々しか行ったことがない・・・
この程度の峠しか知らないのでは(記事に載らない峠は、それなり?に越えていますが)
記事を投稿するレベルには、やはり、まだまだ修行が足りないようです。

まずはシクロツーリストvol.2「日本の峠 100選」のうち70峠の
達成から修行するとしましょう?(笑)
(ほんとは「200選+ベスト20」の充実と平行でね)

毎回、楽しい記事で発行が待ち遠しい、自転車誌「シクロツーリスト」も
次号でvol.10になるのだそうです。
そして、その特集は「日本の峠200選」・・・

おい、おい、ちょっとまってよ!!
以前も「日本の峠100選」という特集があったはず(笑)


正直に言えば峠好きとしては「日本の峠200選」、とても気になります。
どの地域の、どの峠が取り上げられているのか?
その中で、どれくらい自分が行ったことのある峠が選ばれているのか?
そして、行ったことのない峠で、これから行くことの出来そうな峠は、
どれくらい取り上げられているのか?

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さて、これは2013年6月に入手、当ブログでも取り上げたシクロツーリストvol.2
表紙にもあるとおり、この号に「日本の峠100選」が取り上げられていました。

それから、2年の月日が流れ・・・

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丸印の、ついているのが行ったことのある峠(関東編)
2011年6月に入手した際に、すでに行ったことのあった峠に、この2年間の努力?をくわえ、
これだけの峠に丸印をつけることが出来ました。
まだまだ、比較的、近く行けそうで行けない峠もたくさん残していますねぇ。

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丸印の、ついているのが行ったことのある峠(中部、関西編)
丸印の付いていない「73」は奈良県、三重県県境の高見峠。
昨年、行った時も今年の連休も通行止めでした。(両県どちらからも)
現場にある登山者向けの地図にも歩いても通れない、と書かれていますので
いつ通れるようになるのか・・・

同じく丸印の付いていない「79」は京見峠。
周辺にたくさん、峠があり距離もそれほど遠くないので行きたいのですが
なぜか、なかなか訪ねることが出来ません。

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その数を集計してみると・・・
現在、「日本の峠100選」のうち、行ったことがあるのは、
まだ、わずか53峠。
(100とは言いませんが80以上ぐらい行ったことがある人はどのくらいみえるのでしょう)

100峠、全て行けるとも、行こうとも考えてはいませんが・・・
もう少し何とかしたいと思っています。(70ぐらいは)

それなのに今度は「日本の峠200選」なんて(笑)


※>今後発行される『シクロツーリスト』および『ランドヌール』は、従来のグラフィック社に
   替わりまして「ひびき出版」が発行いたします。
  
   ↑とのことです。出版社が変更になった為、従来取り扱いがあった書店で現状、
     取り扱いがあるかどうか確認が必要なようです。

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