前回のスギノ マイティから、ずいぶん間が空いてしまいました。
今回はカンパのシクロクロスCWをご紹介します。


↑↑、↑カンパ レコード シクロクロスチェンホイールセットです。
見ての通りチェンガードはスーパーレコードそっくりですがレコードグループに属しギヤ板はレコードが使われています。
※クランクは通常のロード用の余りがなく撮影用にトリプル用のクランクを使っています。

↑カンパのチェンガードは驚くことに4種類の径(外径寸法)が用意されていました。
画像には222ミリ、210ミリの2種類がアップしてありますがカタログにはこの他に198ミリ、186ミリと合計4種類が用意されていました。

↑このようにセットします。

↑右からクランク、外側ガード、スペーサー、ギヤ板、クランクアーム部、内側ガードとなります。

↑シクロクロス用チェンホイールの組付けにはクランク、ギヤ板、チェンガードの他に、このようなトリプル用5ピン+スペーサーが必要です。

↑スギノとカンパのスペーサーの比較。右がスギノ、左がカンパ。
カンパの方は段付きになっているのがわかります。
この段付き先端部がギヤ板5ピン用の窪みにぴったり収まるよう丁寧に作られています。(さすがカンパ)

↑5ピン取り付け部。前回のスギノは外側ガードが丸くカットされていましたがカンパは特にそのような細工はありません。
ただ、No.17カタログを見ると外側がスギノのようにカットされているイラストになっています。
いつのまにかコストダウンの為、行われなくなったのかイラストだけで最初からなかったのか、それとも作業忘れ?
今回初めて気が付いたのですが外側はPATENT、内側はBREV刻印になっていました。ちなみに222ミリの方は両方ともPATENTでした。

↑ただ、スギノのような外、内の違いはありませんが実は共通ではありません。
外側のガードには画像のようなクランクとの接触を避ける為の微妙なへこみが設けられています。

↑昔のカンパでは、おなじみの紙袋には右上にCiclocrossの文字がスタンプされ、中央には外径を表すスタンプが押されています。

↑誰が見てもスーパーレコードにそっくりですが・・・検証してみましょう。
これは210ミリのガードと54Tのスーパーレコードのギヤ板。
重ねてみたところ内側、飾り穴は、まったく一緒でした。ようするに54Tの金型で210ミリのガードの内側は抜かれているということです。
ほかのサイズは実際に検証してみませんでしたがスーパーレコードの金型を流用していることは間違いないと思われます。
余談ですが・・・
まだ、ほかにシクロクロス用の専用部品がカンパにはあります。
それはBBシャフト。
通常のダブルのシャフト長が112、113ミリ(BB幅、68、70ミリによってシャフト長も違う)、トリプル用シャフト長が117、118ミリに対してシクロクロス用シャフトは115,5ミリ(こちらはBB幅、68、70ミリどちらもシャフト全長は一緒)になっています。
ダブル用に比較して長いシャフトを用意しているのはガード径が大きいからだと思われます。例えば最大外径を持つ222ミリのガードがインナーギヤの部分に付くのですから・・・チェンステーとの接触が考えられます。そのため、ダブル用より外側に逃がす為、シクロクロス専用のシャフトを用意したのでしょう。
ちなみにシクロクロス用シャフトはBSCもイタリアンもシャフト長115.5ミリで刻印に「C」の文字が入っているそうです。見かけた方は買い取りますので、ぜひご一報を(笑)
※シクロクロス専用シャフトには68-C-120あるいは70-C―120などのように刻印が打たれているそうです。
※次回は・・・お楽しみに!