※今頃アップしていますが連休後半のご報告です。
連休明けから入院治療が(入退院を繰り返すらしい)また始まりました。その為、また、しばらくは遠出が出来そうにないので連休後半は思い切って奈良に行ってきたというわけです。
奈良県磐余(いわれ)地区の古墳を見学となるとメスリ山古墳は外せません?
ちょっと変わった名前のこの古墳、とても有名な古墳のはずですが・・・現地に特に案内板が出ているわけでもありませんし見学路も整備されていません。
↑南側から見たメスリ山古墳。墳丘長224mほどと言われる前方後円墳です。ただ大きいというだけではなく造られた時代は古く4世紀前半と考えられていて大和政権成立を考えるうえでも重要な古墳とされています。
画像の右が後円部で左が前方部になります。後円部の高さが19mに対し前方部は8mほどと言われ、かなり高さに違いがあることが画像でもお分かりになるかと思います。(前方部は背の高い木が少ないので高低差が余計に強調されているようですが)
↑見学路は整備されていませんが後円部の北側から登っていくと・・・平らな後円部の上に出ます。
登る途中には後円部の3段築成や葺石の様子が観察できます。(前方部は2段築成らしい)
↑後円部墳頂中央には竪穴式石室があり今も8枚の天井石を見ることが出来ます。
また、今は観察できませんが、この古墳が有名なのは、この石室を方形に取り囲む大型円筒埴輪列が発見されていることです。その円筒埴輪は直径が70~80cmと大型で中には90cmを超えるものも見つかっています。
それらの大型円筒埴輪は桜井市立埋蔵文化財センター、橿原考古学研究所などで見ることが出来ます。
↑石室の天井石の傍らで資料を調べる弟子。
石室は盗掘されており、ほとんど遺物は知られていないようですが未盗掘の竪穴式副石室が発見されていて、中からは多くの武具が出土しています。副石室が発見されたのは主石室(画像で見えている)の東側とのことですから弟子が立っているあたりかもう少し左側ぐらいかもしれません。
↑谷首山古墳からメスリ山古墳に向かう途中撮影。住宅街にありますが後円部の木々が見えています。
今日の古墳巡りは、これにて終了。
数回にわたって、ご紹介してきたように、このあたりの古墳は石室を観察出来たり古墳時代前期の大王クラスの巨大古墳(メスリ山古墳)があったりと充実した古墳巡りだったと思います。(阿部文殊院で国宝の仏様も拝観したし)
このあたりでは、まだ、少し東に行くと桜井茶臼山古墳、舒明天皇陵とされる忍坂段ノ塚古墳、石室の中に石棺が今も残る赤坂天王山古墳などもあります。機会があったら、ぜひ弟子に見せたい古墳たちです。