先日、豊橋市南部の太平洋岸の町、城下町をポタリングしていると異様なものを発見しました。周辺は豊橋市南部地方に広がる農業地帯です。
そのキャベツ畑の向こうに・・・

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↑民家の手前に大きなコンクリートの塊のようなもの。

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↑同行したK隊員も気が付いた様子。

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↑分厚いコンクリート!、一般家庭が建てるようなものではありません。

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これは第二次世界大戦中の、いわゆる戦争遺跡に間違いなさそうです。
豊橋南部は太平洋に面している為、戦局が悪くなった終戦近くの時期にはアメリカ軍の上陸を迎え撃つ為にトーチカ、塹壕などが造られた場所です。
しかし、今までいろいろな資料をあたったことがありますが、この施設は資料にも見たことがありませんでした。
※過去に探索した周辺の戦争遺跡についてはカテゴリー「三河の戦争遺跡」に詳しく記事をアップしています。

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↑天井部のアップ。分厚いコンクリートからL型アングルの鉄材が顔を出しているのがわかります。

民家の裏にあるのでK隊員と表に回って持ち主の方に話を聞こうと思いましたが・・・残念ながらお留守でした(泣)

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↑東側の様子。下側コンクリートは比較的きれいですが上部は破壊されかけたのか少し表面が荒れているように見えます。
周囲をうろうろしていると隣家の方に出会いました。80歳代後半かという年齢の方で子供の頃から、この地に住んでいたそうです。
その方の話によると終戦近くに兵隊さんが来てトーチカらしきコンクリート構造物を作っているのを実際見たそうです。資材は車ではなく馬車で運搬していたのだそうです。

また、構造物は現在より大きかったようで戦後は鉄筋を抜き取って利用する為にコンクリートを崩したりしたとのことでした。
この話は東側の側面を見た時に「荒れている」と感じたのを裏付ける、と考えてもいいのかもしれません。
地主の方には残念ながら、会えず詳細は不明ですが戦争遺跡の一つで間違いないようです。まあ自宅から、遠くありませんので機会を作って再訪問、出来たら内部を見せていただきたいものです。