コルサの毎日がヒルクライム

いつもは中国で仕事をしている大熊猫さんが久しぶりに日本に帰ってきました。
その為、お父様の山荘に親族が集まり、バーベキューをやるそうです。
その席に自転車仲間を招待していただきました。

ようするに秋の奥三河を山荘までサイクリングをして、食事をご馳走になるという、
願ってもないイベントです(笑)

自転車参加者は、大熊猫さん、kokoさん、けったさん、そして私、コルサです。

大熊猫さんとコルサが考えていた、もともとの企画は山荘まで、
各自、テント、シュラフ、自炊用具、食料持参でサイクリングして
キャンプし帰ってくるというものでした。
そうすると必然的に荷物のつめるサイクリング車での参加ということになります。
ただ、今回はコースと場所の下見ということで最終的に自転車は自由ということになりました。

スタートは愛知県新城市の総合運動公園、駐車場です。ここから、奥三河の山荘を目指します。


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寒狭川沿いを登っていきます。
結局、もっとも最初の企画に適した自転車で参加してくれたのは「けったさん」です。
バックの中身はシュラフ他、軽くてかさばる物が詰められているそうです。
前の二人「大熊猫さん」「kokoさん」は700C WO車です。


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けったさんが重いキャンピング車で、豪快に坂を登っていきます。


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kokoさんはスポルティーフで軽快に登ります。
スタイルもフランス部品のスポルティーフにばっちりですね。


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大熊猫さんは中国での激務で、ほとんど運動していない日が
続いたとの事で、少しつらそう。


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途中、kokoさんとコルサは「鳴沢の滝」を見物に立ち寄ります。
車で良く通るところですが見た事がありませんでした。
観光ガイドには、必ず載っている名所なので一度見ておきたかったのです。
他の二人は見た事があるそうで滝まで降りず休憩です。
水量も落差も、このあたりの滝としては立派で、いい滝でした。


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大熊猫さんの、お父様の山荘につきました。
これは既にご馳走をいただいた後の風景です。

みなさん、来年は、どこにテントをはるか思案中?でしょうか。
建物は、こじんまりとした山荘ですが、建物内も快適で素敵です。
薪ストーブの煙突から煙がたなびいています。
横には小川も流れており夏なら水浴びも出来ますし釣も可能です。
素晴らしい環境ですね。いやーうらやましい。

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山荘の近くの山林には、かつて木材を運び出したという「トロッコ電車」の
軌道跡もあるとの事で探索に行きました。


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こんな感じの軌道跡?がありました。
かつて、ここにトロッコ電車が、あったとは聞いた事がありませんでしたので、
どのようなものだったのか今後の、調査課題です(笑)
(この辺りは、かつて林業が大変盛んだった地域です)


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こんな場所も発見。家屋の土台ではなさそうですし、なんでしょう。
屋根が朽ち果てた炭焼窯?でも、このあたりに見られた炭焼窯とは少し構造が違うようで・・・
(これも調査課題ですね)


最後に参加者の自転車紹介です。

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大熊猫さんのトーエイ700Cツーリングです。
ブルーメル(マークはミルレモ)のガードが一見、古典風ですが実は、あたらしめの
カンパ部品のアッセンブル(リムまで)で使いやすく実用的にまとめられています。
泥除け付でありながらカンパのキャリパーブレーキを使っているところも
ポイントです。

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kokoさんのスポルティフ。
フランス部品中心の趣味的アッセンブルです。
kokoさんのブログに詳しい製作記が載っていたのでご存知の方も多い一台ですね。

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けったさん、青春の思い出?
アンタレスのキャンピングです。
久しぶりに4サイドバックのキャンピングを見ました。
けったさんも随分久しぶりにサイドバックをつけたそうです。
ご苦労様でした。
次回は、みんなキャンピングか重装備ランドナーですから(笑)


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今日のコルサの相棒。
ブリジストン モールトン(カスタム)。
一見、BSM-R2Sのように見えますが一番安い、BSM-R9のカスタムです。
もともとの部品はフレームとスタンドぐらい。
車輪も以前乗っていた初期型BSM179の物です。

60年代のトーエイで参加予定でしたがレストアが間に合わず、
公約違反の、お詫び?の気持ちでミニサイクルで参加しました(笑)。 
良く走るミニベロですが、やはり疲れました 。

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帰り道、新城市鳳来地区 島原橋での休憩風景。
日も傾き、山道の下りは寒くなってきましたが、自転車話はつきません。

ちなみにこの島原橋は昭和14年完成です。
今でこそ、通る人は少ない狭い山道ですが、かつては鳳来寺山への参拝で
にぎわった街道の一つと言われています。
明治43年以前は、橋はなく100個ぐらいの飛び石、渡り板で渡っていた
難所で時折、転落し水死者も出たそうです。
橋の東には旧道も残っているそうで、ここも今後、探索したい場所です。



最後に、大熊猫さん(と、親族の皆さん)、本当に今日はありがとうございました。
天気も良く、本当に楽しい一日になりました。

さあ、来年のキャンピングツアーの準備を始めなくっちゃ(笑)

サンツアーRD その2

手持ちの整理のついでに、各モデルを紹介させていただこうと思います。
思いついたままに書いているコメントの中には私の勘違いもあるかもしれませんが
温かく見守ってやってください(笑)。
(間違いなど、ありましたら、ご指摘いただければ幸いです)


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サンツアーVシリーズ3世代?(V、V-LUXEシリーズ、VXシリーズ)

左が「V」タイプ。まだ、パンタ部分にスチール部品が使われている。
(1975年頃まで?)
「V」のケージ違いなどのバリエーションは存在したのでしょうか?

中央が「V-LUXE」。国産初の、全軽合金製RDと聞いています。
(ボルトなどの小物は除く)(1975年頃?)

右が「ROAD VX」
(1978年頃~?)
「V」と「V-LUXE」は上下ボディなど共通部品のようだし、
外見も、きわめて似ている。
その点「ROAD VX」は「V-LUXE」の後継機と思われるが
共通部品は、ほとんど見られず(大きなパーツに)新設計になっている。
この「ROAD VX」の後はサンツアー中級シリーズに「V」の文字が付かなくなったと思います。

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サンツアーV-LUXE(ブイ ラックス)シリーズ
(1975年頃)

70年代、サンツアーのVラックスのバリエーションです。
奥がレーサーやスポルティーフに良く使われたショートケージのV-LUXE(ブイ ラックス)。
左が(ブイティー ラックス)やや長いケージでランドナー等に使われた。
右がV-GT LUXE(ブイジーティー ラックス)一番長いケージでワイドレシオの
キャンピングなどに使われた。
3点を良く見るとプーリーケージが違うだけでなく
パンタ部分にそれぞれのモデルネームが入っている。
コストを考えれば同じにしておいた方が良さそうだが。

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ROAD VXシリーズ(カタログにはVXの前にROADの文字が入る)(1978年頃~)

V-LUXE(ブイ ラックス)シリーズの跡を継ぐROAD VXシリーズ

右がレーサーなどに使われたROAD VX。
左は中間の長さのケージを持つROAD VX-S。
画像では2点しかないが、ROAD VXシリーズにもロングケージのROAD VX GTが存在した。
79年の店舗用カタログにはROAD VXシリーズ3種の他に
旧シリーズのV-GT LUXEのみが残されている(V-T LUXEおよびV-LUXEはなし)。

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サンツアーGT 
プーリーケージ、パンタ部などはスチール製の廉価版変速機。
80年代前半の製品だと思います。
マニア(サイクリスト)向けではないが下記の理由でここに取上げてみた。
上下、ボディはアルミ製で「V-LUXE」等と共通部品だと思います。
生産中止になった「V-LUXE」の上下ボディを流用した物でしょうか。

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サンツアー サイクロン シリーズ
70年代後半のサンツアーの最高級変速機、サイクロン。
当時、国産最軽量のRD(GTは除く)。

手前左が比較的、初期の製品。取付けボルト下の「首」が短い。
手前右が比較的、後期の製品。取付けボルト下の「首」が長い。
奥はロングケージのGT。画像では確認しにくいが「首」は短いタイプ。
ただし、「首」が長いGTタイプも存在する。
特徴的なのはワイヤーがパンタ部、中央を貫通していること。
その為、見た目が非常にすっきりしている。
シュパーブが登場するまでサンツアーといえばサイクロン?だった(かな)
初代サイクロンに憧れた我々としては後に「サイクロン」の名前がサンツアーの
中級グレードに成り下がった?のには随分寂しく思ったもの。

※サンツアーRDは、時期未定ながら、まだまだ続く?はず、多分。

10月28日 豊橋競輪場で「第25回豊橋チームピスト大会」が行われた。
この大会は未登録のアマチュアでも参加できる数少ないピスト(競輪場)でのレースだ。
極端な話、初めてピストを走る選手でもエントリーする事が出来る。
ただ実際は実業団レースに参加している選手もエントリーしている。

今年で25回を迎える地元の大会ではあるが、もともとヒルクライマーで
スプリント力のない自分は、あまり参加した事がない。
過去、参加した時もチーム員をそろえる為に頼まれて参加しているぐらいだった。

しかし、今年は久しぶり(初めてか)に自ら参加することにした。
今年は、ここ数年の中では、もっとも練習しており少し自信がついた為だ。
(その自信は、すぐに打ち砕かれることになるのだが)

チームピストは4人一組で参加する。
団体種目は「チームスプリント」という種目だ。
それ以外に選手は個人種目、2種目にエントリーできる。
個人種目は「スプリント」「4000m速度競争」「エリミネーション」「ケイリン」
の種目が用意されている。
自分は今回、「4000m速度競争」「ケイリン」の2種目を選んだ。

まずは「4000m速度競争」のレースだ。
一緒のレースに出るチームメイトでレース事情に詳しいS君の話によると、かなり
手強い選手ばかりだそうだ。
スタートはうまく決まり2番手。ただ2番手とはいえトップ選手が速すぎ集団を
引く最悪の形になってしまう。
トップ選手が先頭責任をはたした後、今度は自分が先頭責任を取りに行く。
ところがバックライン直前に他の選手にかわされてしまう。
この時点で速度は50キロ弱、レース前の自分の想定の範囲を超えている。
ギヤ比が低すぎ回転は130回転前後、これ以上の回転アップは最後まで持続しない。
後半は、ずるずると後退し6位以内に入れずポイント獲得ならず。

次のレースは「ケイリン」。
メンバーはマスターズで100勝近い勝利を挙げている元チームメイトのO氏、
現役実業団ロード選手でチームメイトのT、もとロードの愛知県代表で現BSの
(ただし選手ではなく営業だが 笑)Nなど、これまた、そうそうたるメンバー、 
エントリーは11人。
この選手達の中ではヒルクライマーの自分は完全に場違いだ(笑)

スタートは他の選手に迷惑を掛けないよう、とりあえず最後尾につける。
ただ、何人かは自分よりスプリントがないことはわかっていたので途中で、
徐々に前へ割り込んでいく。後方イン側につけていたところ、残り2周で
前の選手がアウトに切り替え外から前方をうかがっていく。
すかさず、その選手の後ろに乗ってアウトから、こちらも中段へあがる。
インに詰まる、可能性もなく、これは悪くない展開だ。

そして残り、600m、一気に速度が上がる。
これにも、うまく対応できて中段位置をキープ。
ところがさすがに、中部を代表するアマチュア、トップスプリンター達だ、
残り400mここから更にスピードが上がる。
レース後、サイクルコンピューターの記録を見ると「57.0キロ」を記録していた。
先頭集団は、当然、更に速い。
こうなるとギヤ比が低すぎた自分は、もうどうにもならない。
ジリジリ(一気にという方が本当か)引き離されていくだけだ。
結局、この種目でも8位に終わりポイント獲得ならず。

最後は、団体種目の「チームスプリント」
この種目は、まあ無難に3人で走る。
ただ、スタート直後の加速で3人がバラバラにならないよう慎重に
行き過ぎたようだ。
結局、地元のライバルチームに2秒弱の差で負けてしまった(種目別6位)。
これは、ちょっとショック(絶対負けるはずはないと思っていただけに)。

総合成績では7位に終わり最低目標の6位入賞も出来なかった。
もう少し、自分がうまく走ってポイントを挙げれれば6位はとれたはず。
「来年は、ギヤ比も合わせて、もう少し」という気持ちもあるが
「来年は、サイクリングの方がいいな」という気持ちもある。
とりあえず、競輪場でのトレーニングは続けるつもりだが、
どうなることやら。

ピスト レストア計画 その1

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先日、友人宅を訪ねると玄関先にピストが放置されていました。
友人によると高校自転車競技部の後輩が乗っていたもので愛知県豊橋市の
工房「イチカワ」さんのフレームとの事でした。
(現在はフレーム製作はしておらずサイクルショップさんになっている)。
これ、どうするの?と聞くと、ありがたいことに
「欲しければ、ただであげるよ」
「でもいらなくなっても、返しにこないでね」
とのお言葉。早速ありがたくいただくことに。ただ、「いらなくなっても返しにこないで」の
言葉の意味を後で知ることになるのだが。
まあ、いただいたとはいえ所有台数が既に限界を超えているので?
少し遊んだら、誰かに譲るか売却することになるだろうが。

全体を確認すると塗装は既に輝きを失いサビも所々出ている。
画像では判りにくいがフォーククラウンのサビはかなりのものだ。
まあ、腐食はそれほど進行していないでワイヤーブラシで磨けば再生出来るだろうと判断。
ちなみに「イチカワ」さんでは塗装も外注に出さず自ら行っていたと聞くが・・・
それで、塗装が弱いのか?

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まずはBBをはずす。左は簡単に外れたが心配どおり右ワンが完全に固着している。
以前、kokoさんのブログで紹介していただいた自作のアタッチメントを使い慎重に作業する。
kokoさんのブログで紹介していただいた作業の様子は↓
http://blogs.yahoo.co.jp/koko_car_suki/29051774.html

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次にヘッド小物をはずす。工具はパークツールの「RT-1」を使う。
ここも固着気味だが、順調に、はずす事が出来た。
余談だがホーザンにもパークと同じ様式の工具があるが(この工具に限らず)、
いまいちデザインも仕上げも垢抜けていない。
だからといってもちろんパークツールが最高とは言わないが。
ヘッドパーツは残念ながらサビがひどく再メッキしても使用は無理のようだ。
リティナー(ベアリング)だけは予備としてはずしておくことにする。

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作業台にはルーフキャリアのアタッチメントが取付けてあり
フロントフォークが固定できるようにしてある。
今回のような作業がやりやすくて便利。

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ヘッド下玉押しをはずす。工具はホーザンの「C-440」を使う。
クラウン下から「コ」の字型の工具で叩くタイプより、ずっとまともな工具だ。
延長パイプ「C-441」も使えばモールトンなどのヘッドチューブが極端に長いフレームにも適応する。
ただし、フォーククラウンや玉押しの形によって使用できない、こともまれにある。
先にも述べたとおり垢抜けしないが良い工具だと思う。
現在は、ほぼ同じ様式の工具をパークツール「CRP-1」もラインナップしている。
(パークツールの国内販売はホーザン)
画像のバックが整理整頓されてなくて見にくくてすみません(笑)。

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さて、残るはシートポストだ。
かなり深くセットされているので、いやな予感がしていたが。
画像のように万力にハンガーをはさんで、しっかり固定し、サドルに力をこめるが
思ったとおり、びくともしない。
そのままWAKO’S ワコーズの「ラスペネ」を吹きかけて1週間ほどほって置く。
一週間後、再度挑戦するも、びくともしない(腰を痛めそう・・・)。

ここにきて友人が、「いらなくなっても返しにこないで」の意味が・・・・わかった(笑)
後で聞くと、やはり知人は以前、ピラーを再使用しようと抜きに、かかったがどうしても抜けず
「もう、いらないので捨てるか」と玄関に放置していたところにコルサが現れたということだった(笑)


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ピラーは、かなり腐食しているので再使用をあきらめることに。
そこで今度はサドルをはずしてピラー先端をバイスに固定する。
これでフレームを回せば、「てこ」の原理で今まで以上に力がかかるはず。
だが、これでもピクリとも動かない(腰を痛めた・・・笑)。

さらにラスペネを吹きかけ、また1週間ほどほっておく。
再度、挑戦すると、やっと何とか動いた。ただ左右には動くけどまったく抜けてこない。
結局、長い時間、大汗をかいて、何とか抜くことに成功した。
ピラーを見ると、奥の方は、まったく潤滑剤が浸透しておらず腐食が強力で
完全に固着していた事がわかる。

ちなみにフレームを持って動かす方法も、力が入る分、やりすぎるとフレームを歪ませそう。
通常だと、BBを万力に固定したまま、回す方法を取る事がやはり多い。
(サドルのベースを挟む部分にハンドル代わりに鉄パイプを挟む)
(ピラーを水道、ガス工事等で使うパイプレンチで挟んで回す)
(ピラーに穴をあけパイプを通してまわす。特に一本ピラーなどの場合)


今回はピラーだけだったがステムも固着して抜けない事例は多い。
以前、やった古いモールトン(英国製)はきつかったですね。鉄のピラーもアルミのステムも
完全に固着していました。
それでも、自称プロショップ数件で抜けなかったと聞くと、かえってやる気がわきました(笑)
結局、両方とも抜いたけど苦労したなー。自給で工賃もらえればいいけど、
そうもいかず(笑)
まあ、今回は、比較的軽症だったといえるでしょう。

さて、このフレームどう遊びましょうか。
ピストレーサーとして競輪場で乗る気にはならないので(何台も手持ちピストレーサーはあるので)
一般公道用に改造するつもり。その為には最低、ブレーキは付くようにしないと。
でも、半端なブレーキの付け方は格好悪いので、したくないし。

そこで、これから、少し時間を掛けて作業します。
いつになるかわかりませんが「その2」でまた報告させていただきます。

2本止ピラーを素早く調整する工具について



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まずは代表的な?2本止めピラーの画像です。
一番右が    「フジタ ヒューペルライダー」
(小物類がスチール製で重く、さびやすいのが欠点でしょうか。)

右から2番目が 「カンパ スーパーレゲロ」
(レコードとは細かい部分で違いがある。ただし画像の物はなぜかコマナットがレコード。
 適当?なところがカンパらしい 笑)

右から3番目が 「サンツアー シュパーブ」
(製造はスギノ。今でも選手に愛好者も多い)

一番左が    「サカエ ロイヤルP1SL」
(機械加工による肉抜きがすごい。肉抜きパターンが違うがボルト類がチタン製のP1ESLもあった)

その他に2本止めを作っていたのはスペインのゼウスぐらいでしょうか。
ゼウスは「51クリテリウム」という製品があったと思うのですが、今回、
見つかりませんでした。
誰か、持って行ってしまったんだったけ?覚えていない。


2本止めピラーはサドルの角度を微調整可能な優れたパーツだと思います。
(ポジションにシビアな競輪選手には、いまだに愛用者も多い)
ところが最近、「2本止めピラーのサドルセットが面倒」という話をあちこちで見聞きしました。
また2本止のピラーの中古を手にするとネジの頭をナメている事が多く、
皆さん、無理して作業しているのだなと、いつも思っていました。
たまたま、自分のサドルを交換することもあり
今まで自分なりに工夫して一番、良さそうな方法を紹介します。


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まず、3種類の工具の画像
一番下がおなじみ「スギノのサドルスパナ」
真ん中がホームセンターなどで売られている安価な「ラチェットメガネ」
(正式名称ではないかもしれないが、ここでは、そう呼ぶ)
一番上が「ラチェットコンビレンチ」または「ギアレンチ」等の名称で売られている
ラチェット式スパナ。
(メーカーによって名称がまちまち)
画像の物は「ファクトリーギア」という工具専門店のオリジナルブランドで「DEEN」というもの。
スパナ部分(ボルト、ナットを回す部分と柄の部分が動き角度が変えられるのがミソ)
首振りラチェットレンチ ちなみに店頭価格 1840円前後。


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「スギノのサドルスパナ」
「メガネ」の方が10ミリで2本止めのボルトに合うようになっている。


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後ろ側からなら作業出来る。
ただ、スパナをいちいち、ボルトに掛けなおさなければならず、たくさん回すのは面倒。
また、サドルとピラーをセットしてからではサドル前側のボルトは、ほとんど調整できない。


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「ラチェットメガネ」


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「ラチェットスパナ」を使うとサドル後ろからの作業が劇的に早くなり非常に便利になる。
(スパナを左右に振るだけで、スパナを、かけ替える作業が必要ない)。


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ただ、サドル前側からだとラチェットが作動するほどスパナが左右に、ふれず作業できない。
(歯車が18ノッチで作られておりスパナが20度以上動かせない狭いところでは作動しない)

サドルをピラーにセットしてから前側ボルトを調整するのは無理だが(この工具で)、
仮固定してからでも後ろから締めたり緩めたりの作業は早いので、それなりに効率はよくなる。


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「ラチェットコンビレンチ」または「ギアレンチ」(メーカーによって名称が違う)
一番のお勧めがこれ「ラチェットコンビレンチ」。
DEENに限らず高級な「ラチェットコンビレンチ」はサドル前側の狭いスぺースでも
ラチェットが作動し緩めたり閉めたリが可能。
(歯車が72ノッチと細かくレンチが5度動かせれば狭いところでもラチェットが作動する為)


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サドル後ろからは、もちろん、楽々。


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サドル前側のわずかなスペースでも5度以上振れるのでラチェットが
作動して楽々作業可能。
柄の角度を変えて使いやすい位置で柄(ハンドル)を操作できる。


以上いかがでしたか?使ってみると本当に便利ですよ。

もし、サドル前側から作業されるなら絶対、下記の条件の物を、購入してください。
多少、高くても作業効率は劇的にアップしボルトの頭を傷める事もなくなります。
また、ナット止めのブレーキ本体のナットも10ミリが多く、そちらにも使えます。
(ブレーキのナットは樹脂などの緩み止が付いている物も多く、かたく回すのが面倒の物も多い)

1、72ノッチ(5度で作動するのでサドル前側からでも作業できる)
2、柄の角度が動かせる構造(サドルベースなどに緩衝しない位置で柄を操作できる)


※ボルトが緩すぎてラチェットが効かない場合はボルトを指で押さえるなどしてやれば
 問題なく作業できます。
 指で押さえる時、レンチが外れないように注意して押さえる様にすればボルトの
 頭を更に傷めにくくなります。

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