昨日、サイクリング中に起きた「RD破断事故」に関し
今日から「豊橋コルサ自転車研究所」において原因究明の作業が始まりました。



まずは昨日の事故直後の映像を分析していきましょう。



イメージ 1

①事故直後の関係者の証言どおり
 プーリーケージとプーリーの隙間に木の枝の先が食い込み
 チェーンをロックした事が確認されました。

 画像では判りにくいと思いますが木片が見えます。

②また、本日の検証で意外にもフレームリヤエンドの後部側に塗装がはがれた傷が見つかりました。
コルサの記憶によると、以前は、ここにキズはなかったはずですから
今回の事故との関連を調べることにしました。



イメージ 2

破断の状況を探る前に、
RDの破損状態を改めて確認しておきましょう。

見事に、「まっぷたつ」になっていますね。



イメージ 3

破断部分を、細かく見てみましょう。

泥だらけですね。手入れ、掃除が行き届いていないのは見ないことにしてくださいね。

事故原因とは、とりあえず関係ないのですが
プレートとの支点ピンにブッシュが入れられている事がわかりますね。



イメージ 4

ピンが抜けていく傷が残っています。
ピンの抜けていく方向が、それぞれ違うのがわかります。
ピンが抜けていくのと、ほぼ同時?にボディが破断していったのですね。



イメージ 5

さて、RDの後部を見てみます。

おっと、赤いペイントが見えますね。
RDの、この部分がフレームエンドにあたった証拠が発見されました。
ここまで、あたると言う事は、かなりRDが、跳ね上げられたのですね。


さあ、それでは破断への流れを追ってみましょう。
(一部、昨日の記事から流用)


①一枚目の証拠画像のように、
 RDプーリーケージとプーリーの隙間に木の枝がかみこんでロック。
 後方を走っていたHさんから「大きな木の枝を跳ね上げた」、
 という目撃証言が得られました。

②当然、チェーンが、まったく動かなくなる。

③でも気が付かずペダルを踏みこんでいたので徐々にチェーンに引かれて
 RDが後方に引っ張られていく。
 (最初はRDの稼動範囲から)

④どんどん、チェーンに引っ張られRDが後ろに跳ね上げられていき、
 ついにエンドに当たる。
 多分この前後で、やっとペダルに違和感を感じたのでしょう。

⑤エンドに、あたったことでRDに一気に力がかかり一番弱かった部分が破断した。

といった、ところだったのでしょう。

足には、ほとんど抵抗感は感じられず、ちょっと抵抗を感じて、
あれっと思っていたら足にグニャとした感じが伝わりました。
その、グニャリとした感触はRDが破断するものだったのでしょう。

まっすぐチェーンでRDが引っ張られた為か、あっさりRDは破断してしまったのだと思います。
さいわい、素直に?RDが破断した為かエンドのRDブラケットには変形はほとんど見られませんでした。


それにしても、普通、チェーンに枝などを巻き込むと、すぐに気が付くものですが、
なぜ、今回は、このようになるまで気が付かなかったのでしょうか?
ちょっと不思議です。
もちろん、過去に数え切れないほど枝などを巻き込んでから気がつき停車した事があります。
でも、今回は、ほとんど違和感を感じるまもなく破断していました。

下りだったのでギヤはロー側ではなく中間あたりに入っておりスポークに引っ掛けたのではありません。

MTB用でなくロード用(シマノ アルテグラ ロングケージ)だったので
RDの構造上、設計上の強度が意外に弱かったのでしょうか?

それとも、ロングケージが災いして力点が遠くなり、てこの原理で思いの他、
チェーンの引っ張る力がRDに強く作用したのでしょうか?

「いずれにしても今回のRD破断事故は非常に、まれな状況または不運で発生した」と、
皆さんには、ご報告しておきます。

今までは、たまたま運が良かったのかもしれません。
これからは、山サイクリングの時は、ちゃんとチェーン切り等、持参しないといけませんね。


さて、最後まで読んでいただいた方の中で、ご希望の方に抽選で一名様に
今回のクラッシュしたRDをプレゼントいたします(笑)
プーリーなどは、ほとんど磨耗していませんし、小ネジ類なども
スペアパーツとして使っていただく事が出来ます。