ブルックスとイデアルのサドル幅について調べてきました。
今回は、いよいよ国産革サドルを調べてみたいと思います。
ただし、先にお断りしておきますが・・・
実は国産革サドルの多くを以前、ほとんど処分してしまい鹿島、太平などの
サンプルはありません。
また藤田、有明もわずかに残っているものの偏ったサンプルになってしまっていますので、
ご了承を。
今回は、いよいよ国産革サドルを調べてみたいと思います。
ただし、先にお断りしておきますが・・・
実は国産革サドルの多くを以前、ほとんど処分してしまい鹿島、太平などの
サンプルはありません。
また藤田、有明もわずかに残っているものの偏ったサンプルになってしまっていますので、
ご了承を。
いきなり、極端なサンプルで失礼します。
これは藤田サドル工業(株)、1960年代の物と思われる製品でサイドに
「BELT」の文字が入っています。
当時のカタログを見るとNo.F-17.FEATHERか No.F-17.POPULARのようです。
横から見た形からはFEATHRの線が濃厚でしょうか?
カタログには「ソフトな乗り心地を堪能できます」と書かれていますが
デッドストックだったと思われる、このサドル、オイルを塗っても塗っても
岩のように固いままです。
(2枚目の画像の通り裏側には樹脂のようなものが貼られており表からオイルを塗るしかないのですが)
またカタログにはサイズ表示があり「275×160」とありますから幅は160㎜の
ようですが今回のサンプルは実測、約155㎜でした。
以前、ブルックスサドルの記事の時に
「固くてもお尻にあっているようで痛くない。乗れる」
と言うような主旨のことを書きました。
しかし、この藤田は、私のお尻に全くあっていないようで我慢しても
わずかな距離しか乗れません。
続いて藤田のハイエスト クオリティ(板ベース)
1960年代の古いカタログにもハイエスト クオリティは載っており
No.F-17.HIGHEST QUALITYと表記されています。
こちらは「キャンピング用サドル」と書かれておりサイズは「280×150」とありました。
サンプルは、ずっと新しい製品と思われますが幅は約154㎜でした。
幅はともかくカタログに「キャンピング用サドル」と用途を限定?しているところに
面白味を感じます。
また「完成車をより一層豪華にする高級サドル」とも書かれていますから
高級グレードのサドルだったことがわかります。
(アルミ板ベース → 高級グレード?)
こちらは未使用ですが、やはり革は固くなじみそうもありません。
次も藤田の板ベースサドルでプロフェッショナル スーパーという製品です。
先ほどのハイエスト クオリティとはアルミ板ベースに若干の違いがあります。
(板ベースの違いについては、また別の機会に)
作られた年代によっても、いろいろ違い(ただし、細かい)があるようですが
大きな違いは横から見た革の先端形状に違いがあります。
簡単にいえばハイエスト クオリティは先端が覆いかぶさるように尖っています。
プロフェッショナル スーパーは先端が斜めに切り落とされたような形状になっています。
先端形状の違いは好みの分かれるところでしょう。
また、今回のサンプルではハイエスト クオリティがスチールの普通鋲であるのに
対しプロ フェッショナル スーパーは普通鋲より大きく大銅鋲より
やや小さい中間鋲??仕様(銅鋲)になっています。
プロフェッショナル スーパーの最大幅はハイエスト クオリティと同じ約154㎜でした。
このサドルも未使用ですがオイルを塗っても座面辺りは固いままで乗り心地は悪そうです。
ただし、先端周辺の側面は、少しは柔らかくなってきており、これからも手入れを
続ければなじみが出てくるかもしれません。
今度のサンプルは、あまり知られていないかもしれません。
有明のロードキング(板ベース)と言うサドルです。
このサドルは、私のお尻にあっているようで2個目になります。
(1個目は、とても状態が良かったものの魔が差して?売ってしまった)
(詳細な比較はしていませんが何となくイデアルに似た形状のような気がします。
前後長が少しブルックス系より短かくイデアル系に近い)
ロードキングの最大幅は151㎜でした。
(幅もイデアルに近い)
※サドルバック用ループはオリジナルではないと思います。
と言うことで「今回のサンプルとしては」(最大幅数値のみで)と
限定して無理やりまとめてみます。
今回のサンプルの幅は155㎜、154㎜、154㎜、151㎜でした。
これをブルックスと比較してみるとチャンピオンスタンダードの168㎜には
比べるまでもありません。
他のブルックスですとチャンピオンナローが151㎜、プロフェッショナルが158㎜でしたから
最大幅のみで比較すればナロー系とほぼ同じ(有明)からプロフェッショナルより
少々狭い寸法で作られているということがわかりました。
まあ、それがどうしたと言われてしまえばそれまでなんですけどね(笑)
次回は1970年代頃まで競輪で使われたピスト用革サドルです。
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