先回は「通常の」国産革サドルの比較をしてみました。
今回は1970年代頃まで競輪で使われた競輪用革サドルを比較してみます。
今回は1970年代頃まで競輪で使われた競輪用革サドルを比較してみます。
競輪用の革サドルの特徴として極端に幅が狭いこと。
これは太い脚がこすれて回転を妨げるのを嫌ったこと、またこすれて皮膚が擦れ
てキズになるのを防ぐためだったようです。
(「またずれ」をおこしている選手もいた)
これは太い脚がこすれて回転を妨げるのを嫌ったこと、またこすれて皮膚が擦れ
てキズになるのを防ぐためだったようです。
(「またずれ」をおこしている選手もいた)
また距離はそれほど乗らないので(レースでは)乗り心地はほとんど考慮されておらず
革は固い物がほとんどのようです。
革は固い物がほとんどのようです。
最後の頃まで革サドルにこだわっていた選手の証言によると普通のサドルに比べて
前後長の長さが重要だったようです。
たとえば先回、キャンピング用サドルとしてメーカーが位置付けていた藤田の
ハイエスト クオリティは前後長実測275㎜ほどです。
それに対して今回のサンプルはエアバイクが290㎜、藤田プロフェッショナル スーパーが280㎜、
そして藤田ベルトは295㎜もあります。
前後長の長さが重要だったようです。
たとえば先回、キャンピング用サドルとしてメーカーが位置付けていた藤田の
ハイエスト クオリティは前後長実測275㎜ほどです。
それに対して今回のサンプルはエアバイクが290㎜、藤田プロフェッショナル スーパーが280㎜、
そして藤田ベルトは295㎜もあります。
これは競輪競争のスピードの変化にあるそうです。
具体的には前半の周回(速度はゆっくり)はサドルの後ろの方に、どっかり座っていますが
スプリントになると極端な前乗りになり、その際、サドルの先端に、ほんのわずかですが
お尻を引っかける形で走るスタイルが多かったからだそうです。
競輪選手の下品な言い方をそのまま引用すれば・・・
「最後のダッシュの時は、お尻の穴にサドルの先端が刺さるように乗る」
となります(笑)
「そこまで前乗りなら、もうサドルに乗っていなくても良いのでは?」
と聞くと、わずかにお尻が引っ掛かっていることにより
「微妙な車体のバランスをとっている」のだそうですが・・・・
具体的には前半の周回(速度はゆっくり)はサドルの後ろの方に、どっかり座っていますが
スプリントになると極端な前乗りになり、その際、サドルの先端に、ほんのわずかですが
お尻を引っかける形で走るスタイルが多かったからだそうです。
競輪選手の下品な言い方をそのまま引用すれば・・・
「最後のダッシュの時は、お尻の穴にサドルの先端が刺さるように乗る」
となります(笑)
「そこまで前乗りなら、もうサドルに乗っていなくても良いのでは?」
と聞くと、わずかにお尻が引っ掛かっていることにより
「微妙な車体のバランスをとっている」のだそうですが・・・・
まずは知る人ぞ知るエアバイクと言う会社(日本)の競輪用サドル。
エアバイク社については実態が良くわかりませんが競輪サドル以外にも普通の
革サドルも作っていたようです。
(ほとんど見たことはありませんけど)
一般的には、ほとんど知られていませんが1970年代くらいまでのベテラン競輪選手には、
けっこう使われていた ブランドのようです。
エアバイクの最大幅は約105㎜でした。
そして60年代ぐらいかと思われる藤田BELT。
古いカタログによるとNo.F-16CHAMPION POPULAR(FCH-16)と言う製品のようです。
このサドルは先にも書いた通り295㎜と言う長さがあります。
また側面の革で太ももが擦れるのを嫌ってかマークの下あたりに片側2個づつ小さな穴が
あけられており、ここに丈夫なひもを通して革の端を巻き込むように加工されていました。
競輪には厳密な車検があり部品に手を加えること(改造不可)は原則許可されていませんが、
この手の改良は黙認されていたようです。
また側面の革で太ももが擦れるのを嫌ってかマークの下あたりに片側2個づつ小さな穴が
あけられており、ここに丈夫なひもを通して革の端を巻き込むように加工されていました。
競輪には厳密な車検があり部品に手を加えること(改造不可)は原則許可されていませんが、
この手の改良は黙認されていたようです。
藤田プロフェッショナル スーパー。
これは先に出たBELTの先端をカットしたような形状になっており、その分、全長が少し
短くなっています。
幅は約106㎜でした。
これも古いカタログによるとNo.F-16CHAMPION PROFESSIONAL SUPER(FPU-16)
と言う製品のようです。
このサドルは60年代後半?のフジタの最高級競輪サドルのようでカタログには
「最新型のレーサーサドル」、
「特級皮革にピアノ線のワイヤーベース」
などと書かれています。
またとても興味深いのは下記の文章です。
「大面銅鋲のサドルへの埋込みは世界で弊社が最初に開発した製法です」
確かに後?のブルックス プロフェッショナル大銅鋲よりは小さいものの
普通鋲よりは大きな銅鋲が配されています。
当時の藤田はブルックスの販売もしておりカタログにもブルックス製品が乗っています。
それにはブルックス プロフェッショナルの普通鋲は載っていますが・・・
大銅鋲は載っていません。
古い国産ピスト(競輪用自転車)のレストアには、欠かせない、この手のサドルですが
自分には、なじまず全く乗れません。
「大面銅鋲のサドルへの埋込みは世界で弊社が最初に開発した製法です」
確かに後?のブルックス プロフェッショナル大銅鋲よりは小さいものの
普通鋲よりは大きな銅鋲が配されています。
当時の藤田はブルックスの販売もしておりカタログにもブルックス製品が乗っています。
それにはブルックス プロフェッショナルの普通鋲は載っていますが・・・
大銅鋲は載っていません。
自分には、なじまず全く乗れません。
まあ、世の中には、こういった革サドルもある(かつてあった)ということを
皆さんに知っていただければ。
皆さんに知っていただければ。
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