「その4」からずいぶん間が空いてしまいました。
実は「その4」、「その5」の原稿も下書きは出来ていたはずなのですが
「ネットの闇?」に、いつのまにか紛れてしまい・・・
新たに書き直す気持ちになかなかならず(笑)
実は「その4」、「その5」の原稿も下書きは出来ていたはずなのですが
「ネットの闇?」に、いつのまにか紛れてしまい・・・
新たに書き直す気持ちになかなかならず(笑)
改めて完成時の姿のエベレスト レコードピスト。
毎回書きますが・・・
あとちょっとハンドルが低く出来れば見た目も決まるのですが?(笑)
さて、今回はエンドを見ていきます。
前後ともに「シマノ SFP8」の刻印があります。
このエンドに打たれた「8」の文字の意味がお分かりになるでしょうか?
これは8ミリを表しています。
通常、ロードもピストもフロントハブ軸9ミリ、リヤ10ミリに
なっています。
それなのに、なぜ?
それは下の画像を見てください。
それは下の画像を見てください。
このフレームは今も競輪界に残る通称「小判型シャフト」という
ハブ軸専用のエンドなのです。
リヤは10ミリのシャフトの上下が平坦に削られていて8ミリに
仕上げられています。
そのシャフト専用のエンドですから「8」の数字が打たれていたのです。
この小判型シャフトのメリットですがフレームにホイールを固定する際、
固定ナットを締める際にハブ軸が共廻りしてしまうのを防ぐ
効果があります。
ただ、普通の10ミリシャフト(丸い普通のシャフト)でもサビが
出たりして滑らかに締められないようなナットでない限り滅多には
起こらないと思います。
ちなみに小判型シャフト用のエンドを使う際、原則的にリヤエンド幅は
110ミリに仕上げられています。
中古ピストフレームでエンド幅が110ミリなのに小判型シャフトでは
なく丸型シャフトが入る場合、8ミリ幅を10ミリに削ってしまった
改造フレームの可能性があります。
きちんと加工してあれば問題ありませんが適当な作業で改造されていると
ホイールがきちんと入らない、あるいは正確に固定されないという
可能性もあります。
フロントエンドはこんな具合。
画像が少しわかりにくいかもしれませんが9ミリのシャフトが、わずかに
削られて8ミリに加工されています。
その為、普通の9ミリシャフトの前輪は入りません。
ただし、エンド幅は通常の物と同じ100ミリに作られています。
その為、「エンド幅はあっているのに何で前輪が入らないんだ」と
焦ることになります。
リヤエンド側面を改めて見ます。
車輪を止めた際に出来る跡がほとんどないことがわかります。
ピストはギヤを変えたりすると、いろいろな位置に後輪が来るので古くて
使い込まれたピストフレームは、エンド側面に跡がつくのですが、
このフレームにはその跡がほとんどなく、あまり使われていなかった
ということがわかります。
メッキと塗装の切り替え部分も見ていただきたいのですが塗装が
シルバーで目立たないので画像ではほとんど境界線がわかりませんね。
シルバーで目立たないので画像ではほとんど境界線がわかりませんね。
エンドとパイプの接合部分の加工の様子。
この画像もメッキと塗装の切り替え部分がほとんどわかりませんね。
フロントエンドの接合部分の加工とメッキの様子。
この時代のオーソドックスな加工とメッキの仕上げと言えるでしょうか?
最後はフォーククラウンをご紹介しましょう。
丸フォークを固定するのは、いわゆる二段肩と呼ばれるタイプ。
特殊な走路(バンク)を走るピストレーサーには横方向の力もロード以上に
加わるという事で丸フォークの採用は標準的なものでした。
また、その丸フォークを固定する二段肩も当時、ごく普通のものでした。
クラウンの上部は平坦でエッジの効いた形。
側面の仕上げとメッキの様子。
フォーククラウンのへこみ部分はドリルで成形されているようで綺麗な
丸穴が貫通しています。
フォーククラウンを下から見たところ。
丸フォークの内側には補強板などは見られませんが定石通りの
きっちりとした仕上げになっています。
次回に続く?・・・
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