最近、「いにしえのレーサーを愛好する」?有志の間で「TOKYO64プロジェクト」という遊びが進行中です。

これは、1964年の東京オリンピックの際に日本選手に使われた、あるいは代車として用意された自転車をイメージした自転車を作って楽しもうというものです。

 

さっそく「TOKYO64プロジェクト」に取り掛かりたいところですがベースとなるロードフレームのあてがありません。また部品も、あまりそろっていません。

そこで、今回はロードは後回しにして、まずは部品点数も少なくフレームも新旧の差が少ない?ピストで作ってみることにしました。と言っても手持ちにベースとなるピストフレームもありません。

(ピストの代車が64東京オリンピックに用意されたかは未確認ですが)

こういう時に頼りになるのが「田爺さん」か「くさやんさん」でしょう?今回は、くさやんさんから「ベースになりそうなフレームを用意しておくよ」と連絡があり早速、たずねました。さすが、くさやんさん、何本かのフレームを用意しておいてくださいました。

s-DSC_5087 (2)
↑その中でカスタムベースとして目についたのがこれ。「
BSグランヴェロ?」と思いましたが、どうみても塗り替えられています。それにフレームの作りは、どうみてもグランヴェロの年代より古臭い。という事は逆に「TOKYO64プロジェクト」のベースとしてはピッタリ?()

s-DSC_5084 (3)
↑ラグレスフレーム、グランヴェロもラグレスでオーダー出来たとも聞きますが?どうみても全体の雰囲気は70年頃のシルクに思えるのですが・・・
誰かがシルクのフレームを適当に塗り替えてグランヴェロのステッカーを貼ったもの?

s-DSC_5730
s-DSC_5091
↑↑、↑前後エンド。刻印はなし。70年代中頃になればシマノやサンツアーの刻印の入ったエンドが出回っていたと思われるので、やはり70年代前半以前のフレーム?
s-DSC_5092 (2)
↑シート回り。シルクではシートパイプ上部に「鉢巻状」の補強が見られるフレームが多いのですが、これにはありません。
s-DSC_5090
↑BB部分。メーカー、ビルダーを特定できるような特徴は見つけられず。
ちなみにBBはシマノ 初代デュラエース ピストが組み込まれていました。
s-DSC_5098
BB裏の刻印。「A776」の文字があります。
この刻印は、どこのもので何を表しているのでしょうか?「77」の文字が77年製を表しているとはフレームの作りから見る限り考えられず?
s-DSC_5086
↑ヘッド小物はハッタの
DINOS
ハッタのヘッド小物はピストフレームによく使われているのを見ます。調べてみると
DINOSが競輪の認定部品になるのは1979年。もちろん、それ以前から販売されていた可能性もありますが・・・
このヘッド小物は元からこのフレームに付いていた物ではなく付け替えられた物?

まあ、とにかく
BSグランヴェロではないことは間違いなさそうですし60年代までは遡れないとしても70年代初期くらいのフレームと思われます。
(工作、エンドなどから、どうみても70年代中頃までは新しくないと思う)
そして何より古臭い?作りから「
TOKYO64プロジェクト」のベースとしては大きく外しているところでもなさそうなので、これを、くさやんさんから譲り受けてベースとすることに決定しました。