コルサの毎日がヒルクライム

2021年05月

s-DSC_7037 (2)
↑フォルテ デモンタブルの当時の広告を見つけました(ニューサイクリング別冊ディレイラーコレクション広告ページより「1981年」)

 

原文のまま書き写すと

全然、手をよごさずにタッタ2分間で分解ができ、フレーム等にキズが絶対つかず、持運びには、車輪そのままで押していける、シンドサを知らない車は、手づくりフォルテだけです。

車輪寸法8~27まで各種制作できます。

ドキッキング法3種パテント申請中

デラックス ¥185.000より

スペシャル ¥250.000より

 

とあります。

広告の画像を見ると前後のハブシャフト部分が重なりステムを回してフロントバッグ、ハンドル部分がサドルの後ろ、後輪の上にうまく納まっていることがわかります。

s-DSC05354 (2)
↑その前後輪を重ねて収納固定する為と思われる部品が付属していました。

これに前後輪のQRナットをかませて固定していたと思われます。

多分、この部品も広告にあったパテント申請中の一つではないかと思われます。

s-DSC_6907
↑ステムを緩めてハンドル、フロントバッグを後輪の上に抑える為の工夫がこれでしょう。

六角レンチでバンドを緩めるとステムが動かせステムの向きを変えるのでしょう。

s-DSC_6879
↑ステムの上はふさがれています。前記のようにステムの固定はバンドで行うのでステムの引き上げボルトは不要というわけです。

s-DSC_6858

s-DSC_6885
↑↑、↑シートラグの下に変速レバーが直付けされています。通常の場所にWLを取り付けるとフレーム分割の度に変速ワイヤーを分割する必要が発生します。それを避ける為に、この位置にWLを設けています。通常の配置と変わらず右がRD、左のレバーでFDを操作しています。

今回は1981年当時の広告とデモンタブルフレームならではの細部の工作を見ていきました。
次回はフレーム各部などの作りを見ていくことにしましょう。

ナショナルのお陰でデモンタブル自体の存在は比較的よく知られていると思いますが実際手にしている方は少ないと思います。

ナショナル式と細部が違うかもしれませんが(田川さんでも接合部の形状が少し違ったモデルがある)今回のサンプルをご紹介していきましょう。s-DSC_6883

↑走行状態のダウンチューブはこんな感じ。

s-DSC_6884
↑5ミリの六角ボルトを緩めてパイプをスライドさせます。ダウンチューブの接合部分が見えました。

s-DSC_6885
↑次にトップチューブの走行状態。分割時にワイヤーの処理をしなくてよいようにWLはシートチューブ上部に取り付けられています。

s-DSC_6888
↑5ミリの六角ボルトを緩めてフレーム前部を前にずらします。

s-DSC_6887
↑ダウンチューブが分離し・・・

s-DSC_6898
↑トップチューブも分離します。

s-DSC_6896
↑ダウンチューブのBB側、断面。

s-DSC_6890
↑ダウンチューブ前側の断面。ダウンチューブの断面、前後を見ると内側もずれを防ぐ凹凸状になっていることがわかります。

s-DSC_6892
↑ダウンチューブの断面は、まあ、予想通りの形状でしたが、このトップチューブの前側、断面はなぜ、このような複雑な形状をしているのでしょうか?私にはわかりません。
もしかして反対側に、これに対応する仕掛けが施されているのかも・・・

s-DSC_6911

↑珍しいデモンタブルフレームが当ガレージにやってきました。

s-DSC_6853 (2)

s-DSC_6872
↑↑、↑大阪の「スポーツ車の店 田川」さんでオーダーメイドされていたフォルテというブランドです。

(店主の田川氏は2014年に亡くなられたそうです)

田川氏は多くのアイディアにあふれたフレーム(自転車)を作成した方です。

この簡単に分割出来るフレーム(デモンタブル)はフランスのエルスで作られたものが有名で輪行サイクリングが盛んだった70年代中頃の日本でも注目されました。

しかし技術的にも難しい、このタイプのフレームを作るのは大変だったらしく田川氏の他には・・・

大手ではナショナル、それ以外でもトーエイ社ぐらいしか目にすることはありませんでした。

s-DSC_6903
↑前半部分

s-DSC_6904
↑後半部分

s-s-DSC_6852
↑合体しての走行状態。

このフレーム、ホイールサイズは700Cですがフレームサイズは、いくつぐらいに見えますか?

ヘッドラグの間がこれだけ開いているので530~ぐらいはありそうに見えますが実際にはCTで510ミリしかありませんでした。

これが530~545ミリくらいのフレームサイズだったら自分で買ってレストアするのですが残念ながらサイズが小さすぎます。

700Cホイールで510ミリなのに、これだけヘッドラグが開くということはBB下がりが小さめなのでしょうか?

このフレーム、友人が乗っていた物ですが販売委託でうちに来たものなので買い手を探しています。

ただ、自分の周りに欲しい人はいても、やはりサイズが合いません。その為、いずれネットオークションに出品することになりそうです。どなたかレストアする方は見えませんか?(笑)

s-DSC02735 (2)
↑前回に続き今回もミゼットⅡのカスタム車をご紹介。
ただし、今回の車両は偶然、見かけたもので「その1」のA氏のもう一台ではありません。
その1のA氏の車両は「カーゴボディ」でしたが今回の車両はトラックタイプの「ピック」です。

ドアに「WOODY FORD(1935-1937)」の文字があります。
WOODY FORDというのは1930年代から1940年代(あるいは、それ以降)にアメリカのフォード車がドアやサイドパネルの縁にウッド(木材)を貼ったクルマの総称です。
このミゼットⅡはそのウッディ フォードをモチーフに制作されたカスタム車のようです。
s-DSC02736
↑前後バンパー、フロントグリル、荷台のあおり、後輪とドアの間のパネル?にウッドが使われています。
本家のウッディ フォードはドアの縁取りなどにウッドが貼られていましたが、さすがにそれは難しかったようです。
フロントに置かれていたスペアタイヤはウッドグリルで邪魔になり?荷台のサイドに置かれていますが、この置き方も古いピックアップトラックや軍用車両などに見られるモチーフで悪くないですね。
もともとのクルマのキャラを活かしたカスタムで楽しい雰囲気に仕上がっていると思います。

先日、寄ってくれた知人、A氏のクルマをご紹介します。

A氏はモーターサイクリストとして素晴らしい名車を多数お持ちの方。

しかし、クルマには贅沢せず?気に入ったデザインの面白いクルマをカスタムされて足にしています。

s-20210508_155622a
↑今回乗ってきたのは・・・ダイハツ ミゼットⅡですね。

メッキパーツにポップ?なカラーリング。

この、かわいいスタイルで幼稚園児には絶大な人気があるそうです()

s-20210508_155634
↑ボディスタイルには大きく分けて2タイプあって、これは箱型の荷室を設けた「カーゴ」と呼ばれるタイプ。他にトラック風の荷台を付けた「ピック」があります。

 

ダイハツ ミゼットⅡ、販売は1996年から2001年(カーゴは1997年より)とのこと。一番新しくても20年経っているんですね!

A氏は他にもミゼットⅡをお持ちで、そちらは、とんでもなく・・・また、いずれ乗ってきてくれたら記事にします()

このページのトップヘ