奥三河の廃線跡と聞くと多くの方は田口線を思い浮かべると思います。ただ、奥三河の廃線跡は田口線だけではなく設楽森林鉄道という鉄道路線もあったのだそうです。その路線は田口線の三河田口駅、田峯駅に木材を集めるのが目的で集材用森林鉄道(狭軌トロッコ)として設置されたのだそうです。
※田口線については過去に詳しく調べた記事がカテゴリー「豊橋鉄道、田口線」にありますのでご興味あればご覧ください。
その1⇒
そんな集材用森林鉄道(狭軌トロッコ)の跡が友人の別荘近くにあるということは以前、聞いており見に行きました。ところが今度は川原にレールらしきものがあるということで探索してきました。
↑↑、↑おお、確かにレールらしきものが見えます。本当に集材用森林鉄道(狭軌トロッコ)のレールなのか気になるので土地の所有者を含め3人で回収を試みました。
↑友人の別荘地の石垣から飛び出るようにあったレールは意外に短いようで、じきに動くようになりました。
↑歩幅で測った全長は・・・ざっと5.5mと言ったところでしょうか。これは森林鉄道のレールで間違いないと思われます。
↑↑、↑片側には接続用の金具らしきもの、反対側には接続用の穴が開いています。このあたりの森林鉄道のレールにはアメリカから輸入したものも使われていると聞いたことがありますが回収したものはサビの塊で(泥に見えるものもサビの塊)で状態が悪く刻印(レール製造メーカー)があるかどうかは不明です。
↑回収が意外に簡単に終わったので?(笑)休憩、昼食の後、近くの森林鉄道の軌道跡を久しぶりに見に行ってみました。廃線になった場合は「お金」になるレールは回収されるのがほとんどだと思います。ここにはもちろんレールは残されていません。
↑軌道跡が途切れるところ。下に国道が見えています。現在の国道が出来る以前も細い道があったようですが、この道を作る際に軌道跡も含めて失われたのでしょう。国道の左手はすぐに川原になっており今回、レールを回収した地点の上流になります。ここのあたりで昔、①山崩れなどがありレールごと谷に押し流されてしまったのか、それとも②工事中のトラブルでレールを落下させてしまったのか、あるいは③工事の効率化の為?意図的にレールごと谷に遺棄したのか・・・今となっては真相はわかりません(多分、50年ぐらい昔のことと思われる)
↑奥三河には宮内庁管轄の御料林があり、そこの木材を運搬することを目的に作られたこともあり田口線建設などには宮内庁からも資金が出ていたのだそうです。今回、軌道跡を探索中に見つけたもの。よく見ると「宮」の文字をデザイン化したもののように見えます。もしかしたら、これも宮内庁管轄の御料林境界などを示すものなのでしょうか。ただし、戦後、御料林は国有林になり林野庁の管轄になったそうです。これがもし宮内庁時代の物だとすると戦前の物なのでしょうか。
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