さて、預かったダコルディのフレームの各部を点検していくと・・・大変な問題があることに気が付きました。

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↑↑、↑それはフロントフォークの変形(曲がり)です。画像はフロントフォークエンドに精度確認、修正工具を当ててみたところ。本来は左右の工具の位置が一緒で隙間が並行でなくてはいけません。ところが、このフォークは右のフォークが大きく後退するように曲がっていることがわかります。ここまでになると私には直せないので友人のフレームビルダーに相談してみることに。果たして治るでしょうか?

後輩に聞いてみるとトレーニングで路肩に突っ込んだことがあるとのこと。それが原因だったのでしょう。しかし、その事故後も使っていたそうですが、ちゃんと、まっすぐ走ったのでしょうか?()

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↑フレームビルダーさんが、ちゃんと直してくれました。左右がそろい隙間も並行が出ています。一見、曲がりが無いように見えた左のフォークですらオフセット寸法が39ミリ程度だったようですから大きく曲がっていたことがわかります(通常のロードレーサーのオフセットは45ミリ前後に設定されています)ビルダーさんは左右フォークの曲がりを修正しオフセットを44ミリ程度に設定してくださったそうです。

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↑リヤエンド。画像は古いアジャストネジを取り去ったところ。リヤエンドはロードエンドでホイール位置を調整するアジャストネジがサビたり曲がったりしていましたので何とか抜き取りネジ穴を修正、ネジを交換します。

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↑今度はリヤのエンドの精度を確認してみましょう。

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↑リヤは特に修正しなくてもエンドの精度にほとんど問題はありませんでした。ロードエンドのハブ位置をアジャストするネジを入れホイール位置がぴったりくるところにセッティングしていきます。

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↑リヤエンドの精度が確認できたのでRDブラケットの精度を確認します。画像は背景がうるさくて見にくいとは思いますがパークツールの工具を使いRDブラケットの精度を確認します。ここは転倒してRDをぶつけると曲がりやすいので・・・やっぱり内側に曲がっていました。

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↑↑、↑リムの側面を基本に上下で精度を確認しているところ(前は測定しにくいので実際は上下+後3点で測定)で確認しているところ。RDブラケットも修正できました。

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BBのネジはサビが出ていましたし硬かったのでタップを通しておきます。イタリアのフレームですから、スレッドは、もちろんイタリアンです。

 

フレームの修正が終わったので、いよいよメッキのサビ落とし塗装のキズのタッチアップ、コンパウンド磨きに入ります。