コルサの毎日がヒルクライム

カテゴリ: レストア

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↑当初の予定にはなかったもののハブを分解してみると状態は良くありませんでした。これは他の部分も心配ということで、ほぼフルコースの点検、グリスアップとなりました。

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BBをバラシてみます。のぞいてみると・・・なぜか下部が平らになっています。長年の使用でどこかからか侵入した泥、サビが積もっていたのでした。

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↑ブラシで綺麗にクリーニング。

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BBのグリスの状態はハブよりも多少はマシでした。こちらは一度グリスアップされていたのかもしれません。

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↑クリーニングしてリテーナーのベアリングを高精度ベアリングに交換。ワン、シャフトの状態はまずまずでした。ばらした時に入っていなかった防水、防塵カバー(手前)を追加して組み込みます。

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↑ペダルのグリスは古いけど・・・

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↑手抜きしてナットを緩めて隙間から新しいグリスを注入。もちろん、裏表、両側ともグリス注入しましたよ。

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↑フリーはなめらかに回りましたので隙間から粘度の高めのオイルを吹き込んで終了。

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↑ブレーキゴムは初代の純正がそのままついていました。ほとんど限界近くまで使われていましたので、もしかしたら一度も交換されていないのかもしれません。残り少ない厚みの偏摩耗した部分を修正しながら表面の硬化した部分を全体に削っておきました。(ギリギリまだ少しは使えそう)

※70年代 深谷ロードレーサー、終了。

知人からブレーキワイヤー交換の依頼で預かった深谷産業さんの70年代ロードレーサー。点検してみると気になるところがたくさん。結局、オーバーホールさせてもらうことにしました。

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↑↑、↑まず気になったのはヘッドのゴロゴロとした感触。分解してみると汚れてはいるもののグリスは入っていました。

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↑↑、↑しかしベアリングの位置で玉受けに打痕が出来ています。(ヘッドはハブやBBのようにぐるぐる回るわけではないので、こういったトラブルが多い)まだ軽症のようでしたのでワンを抜いて少し位置を変えてセット、これでベアリングの位置、ワンの位置を少しづつずらしてゴロゴロ感を減らす作戦です。幸い打痕はまだ軽症でしたので、これでだいぶスムーズに回るようになりました。

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↑回りの重いリヤハブをばらしてみます。「やっぱり」グリスがほとんどありません。

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↑↑、↑分解して点検、幸い虫食いはほとんど見受けられませんでした。

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↑綺麗にクリーニングして高精度ベアリングと交換しグリスアップ。ちなみにこのベアリング、ベアリングメーカー社員のサイクリストを通じて購入した物。彼曰く「デュラエースのベアリングより高精度のはず」、「自転車にはもったいないぐらいのレベルのベアリングなんだけどな」とのこと。

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↑↑、↑前輪ハブは比較的、滑らかに回りましたが後輪の様子を見て念のため、ばらしてみれば、ほぼ同様の様子。こちらもクリーニングしてグリスアップ。

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↑ハブのグリスアップがすんだら振れのチェック、修正。幸いそれほど振れはありませんでした。


さてホイールが終了すれば・・・
あとベアリングはBBとペダルか・・・この分だとクリーニングしてグリスアップしておいた方が良いでしょう。
※次回に続く。

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↑70年代前半くらいと思われる深谷産業さんの上級クラス、ロードレーサーです。駆動系の中心(チェンホイール、変速機3点、ブレーキセットなど)は初代デュラエース(当時はジュラエースと表記していましたが)を使用しています。※なお当初はブログに記事をアップする予定がなかったので各部をとらえた良い画像があまりないことをあらかじめお断りしておきます。

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RDはシマノ クレーンを使っています。当初はデュラエースの呼称を持ったRDは用意されておらず当時のシマノ、最上級RDのクレーンが初期のデュラエースグループに使われていました。画像には肝心なところが写っていませんがクレーンの中でも最初期型でアウターワイヤー受け部分がアッパーボディ一体式で作られています。その為、ワイヤーの張りを調整するアジャストボルトもありません。(下に同型、最初期型の画像をアップしておきます)機能的には問題なく良好に作動していますがピボットボルト、テンションボルトのメッキが剥げて下地が現れてしまっているのが残念です。

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↑↑、↑シマノ クレーンの「1型」と言われるタイプ。先にも書いた通り①「アウターワイヤー受け部分がアッパーボディ一体式」、②「ワイヤーの張りを調整するアジャストボルトもありません」

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WLもシマノ デュラエースの初期型でバンドで固定されています。

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↑ブレーキ本体もデュラエース。ブレーキ本体だけでなく各部にカンパのコピーでないところが見受けられシマノの気合が感じられます。

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↑ヘッド小物もデュラエースでした。ヘッド小物は目立ちませんしユーザーの注目率が低いパーツなのでコストダウンの為、安価な物が使われていることが多いのですが、ちゃんとデュラエースのロード用が使われていました。

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↑前後ハブはデュラエースではなくアッセンブルされていたのは三信プロフェッショナルでした。プロフェッショナルは三信の最上級ハブでデュラエースとの価格差もわずかですからコストダウンとは考えにくいと思います。ハブ専業?の三信ハブをユーザーが希望したのでしょうか?あるいは深谷産業さん、あるいはショップさんの意向だったのでしょうか?

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↑リムはフィアメの赤ラベル。

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↑フリーはデュラエースです。まだ、5段の時代ですね。

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↑ステムは日東パール、ハンドルは日東ユニバーシアード105が組み込まれていました。

サドルは画像を撮り忘れましたが藤田、シートピラーは時代的は少し新しい廉価版が付いています。ピラーは何らかの事情で後年、組み替えられてしまったようです。

※次回はオーバーホールしていきます。

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↑先日、知人のロードレーサーのブレーキワイヤー交換を頼まれました。そのフレームは深谷産業さんの物で「FUKAYA」の文字があり、またメインの部品は初代デュラエースで組まれていて、とても興味深いものでした。年式的には73年頃~と思われます。

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↑ダウンチューブの上側に大きく「FUKAYA」の文字があります。このように上側に文字があるのは、サンジェ以外にはあまり記憶にありません。フレーム製造自体は名古屋周辺にあったフレーム工場製だと思います。

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↑シートステー上部にも「FUKAYA」の文字。シートステーブリッジには小さな補強板が入れられています。

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↑ヘッドラ上下メッキ仕上げ。ラグ自体は厚ぼったく仕上げは荒っぽい・・・

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↑フォーククラウンは、いわゆるチネリ型(なで肩)、少し見にくいのですがフォーク裏側には丸穴のあいた補強板も入っています。

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↑シートラグまわり。シートステー上部は先端が接するほど接近した2本巻き。シートステー上部フタ、シートラグもメッキされていますがラグはヘッドと同じく厚ぼったい。

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BB部分のワイヤーリードは、この時代のロードレーサーの、お約束?カンパタイプ。

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↑エンドはシマノSFロードエンドでした。

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↑ダウンチューブ下部には石渡019のステッカーも貼られていました。全体の造り、メッキの多用から見ても当時の深谷産業さんのトップモデルだったのではないかと思われます。現在はフレーム各部にキズが多く、またパーツ類もキズが多くメッキやアルマイトがはがれかけたりで、けっして良い状態ではありませんが全体の雰囲気は、とても良く私の好きなタイプの車両です。

※次回からは各部のパーツを点検、オーバーホールしていきます。

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↑↑、↑廃業した自転車屋さんからいただいてきたヴィンテージ振れ取り台(自転車、オートバイの車輪の「振れ」を取る道具)

ショップさんも新しい振れ取り台を使うようになり長年、倉庫に放置されていたため、ホコリとサビですごいことになっていました。これを見ると・・・誰ももらっていって使おうと思わなかったことも納得できます?()
でもタイトルには「レストア」と書きましたが少し大袈裟過ぎたかな・・・せいぜい「クリーニング」程度でしょうか()

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↑台座の部分には文字があるようですが、ホコリが厚く積もって、とても判読できません。

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↑しかし、長年、積もったホコリをブラシで丹念に落としサビを、かき落とすと、本体部のペイントは残っていて、こんなに綺麗?になりました。
当初はサンドブラストでもかけて再塗装になるかと思いましたが、このままの方が「いい味」でしょうか?(笑)

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↑固着していた各部にも注油していくと問題なく稼動するようになりました。分解して真鍮ブラシでサビを落としネジ部にグリスを塗っておきます。

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↑日本では振れ取り台と言いますが英語ではADJUSTING STANDと言うようです。

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↑↑↑、↑↑、↑台座の部分には・・・

■■■■ MACHINE AND TOOL M.F.G.COMPANY L.T.D. NAGOYA JAPAN

の文字がありました。
■■■■の部分には、もともと文字があったようですが後につぶされているようです。
かつて大量に輸出されていた自転車と同じように、こういった工具類も外国に輸出されていたのかもしれませんね。

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